うさるの厨二病な読書日記

厨二の着ぐるみが、本や漫画、ゲーム、ドラマなどについて好き勝手に語るブログ。

≪ドラマ≫ NHK大河ドラマ「真田丸」 第23回「攻略」感想

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NHK大河ドラマ「真田丸」第23回「攻略」の感想です。

前回第22回「裁定」の感想は、コチラ↓

saiusaru.hatenablog.com

 

悲壮な曲が流れても、まったく同情できない北条家

氏政が何を考えているのか、まったく理解ができないんですが。

前回も書きましたが、何か目論見があって秀吉に恭順しないで、小田原城に立てこもっているなら、分かるんですよ。

百歩譲って、目論見はないけれど、プライドでどうしても膝を屈せないっていうのも分からないでもないんですよ。

(でも、徳川も真田も上杉も、お家のことを考えて、ちゃんと屈してますけれどね。)

 

「籠城が長引けば、我らの味方になるものも出てこよう」

 

ただの希望的観測かよ。Σ(゚Д゚;)しかもものすごい低い確率の。

そのために根回しを事前にしておいたとか、その確率を高めるために何か行動を起こしたとかなら分かるんですよ。

そして、その目論見がうまくいかなくて、追い詰められてしまったのならば、「歴史を知っている人間が結果論で語るのも」と思えるんですよ。

 

氏政、何も考えていないし、何もやっていないじゃん。

そりゃあ、滅亡するよ。

むしろ、もともと滅亡したかったんじゃないか?

とすら疑うレベルです。

 

氏政「小田原城があれば、負けはせぬ」

江雪斎「この戦、負けを先延ばしにはできても、もはや勝つことはできませぬ」

氏政「伊達さえきてくれれば」

 

主の記憶が確かならば、

先週もまったく同じ会話をしていますけれど????

伊達が来ても、18万の大群に囲まれていて、小田原城中と連携もとれないだろうに、どうしろというのさ。

せめて城外に出て、一戦でもいいから勝てば、政宗だって来てくれるかもしれないし、秀吉陣営にも裏切者が出るかもしれない。秀吉との交渉も、有利に運べるかもしれない。

なぜ、何もしない?????

 

伊達政宗が秀吉のところに来たとき、「ですよねーーーー」って思いましたよ。

主が政宗でもそうするよ。死に装束は着ないと思いますけれど。

 

氏政「愚かであっても、誇り高き死をえらぶ」

江雪斎「北条を滅ぼさるおつもりか(≧◇≦)」

おつもりなんだと思いますよ?

 

歴史上では、氏政は降伏したのにも関わらずこのあと殺されると思いますが、悪いけれど、主が秀吉でもそうすると思います。

この気性じゃあ、生かしておいたら先が思いやられます。

「豊臣家の重臣として、取り扱われたい」

って、だから、降伏のときにそういう有利な条件を出せる立場になるために、いろいろ工作しろよって話なんですよ。

いまはもう、そんな条件出せるような立場じゃないでしょう??(-"-)

何もしていないんですから。

 

自分とお家の運命の分かれ目だっていうのに、氏政が今回やったことって蹴鞠くらいじゃん。

悲壮な曲を流したって、騙されませんよ。

 

人と時代のミスマッチ

出浦さまの、「乱世でしか生きられぬ男もいるのだ」という言葉は、方法と目的が完全に転倒しています。

 

「乱世に生まれたのだから、自分の腕で欲しいものを手に入れる」

というのならば分かるのですが、

「自分は乱世でしか生きられないから」という理由で、「世の中を乱世にし続ける」ことを目的とするというのは、さすがに承服しかねます。

 

昌幸パパは前者なので、気持ちがよくわかりますが、後者の立場の出浦さまの言葉は、源三郎と一緒でちょっとどうかと思います。

しかし、上杉のもとで戦をする昌幸パパは、水を得た魚のように生き生きとしていますね。

もうすぐ世の中が変わってしまうといえ、自分の気性や才能とマッチングした時代に生まれたパパや出浦さまは、幸せだと思います。

 

そう……、そしてどう考えても幸せになれなさそうなのが、秀次……。

自分は、真田丸の秀次が大好きです。

小田原城の周りがすべて桜の木だから、きっと春に来たらキレイだったろうな、と思うところとか、完全に感性優位の人なんですよね。

平安時代の貴族に生まれたら、きっといい歌を詠んだだろうに。

 

でも、今の地代、今の秀次の立場で期待されたり、求められていることって全然違うことです。

人質にいく祖母の心情をさりげなく気遣えたり、小さな甥っ子のために風車を作ってあげたり、戦場に出ても、きっとこの辺りは、春は花がたくさん咲くんだろうなと思えたり、そういう優しさとか繊細な感性が、

何の役にも立たないどころか、何言ってんだ?こいつ。

みたいに扱われるのが、すごく気の毒だし、見ていて切ないです。

 

三国志の曹操でさえ、「治世の能吏、乱世の奸雄」で、治世で生まれたら能吏として一生を終えたわけですものね。

その時代、その立場に生まれたことも「その人の運命だ」と言われれば、そうですねとしか言いようがありませんが。

 

源次郎、RPGの主人公になる

「沼田裁定」の絡みから、源次郎が氏政の説得を任される、という流れはさすがだと思いました。

こういう役目がないと、最近の源次郎は主人公なのに、ぜんぜん目立ちません。

秀吉だの家康だの、パパだの氏政だの、周りが大物すぎるし、キャラも濃すぎます。

 

最後の小田原城に忍び込む演出は、ちょっと遊びすぎじゃないですか。

敵の出方とか、漫画かゲームみたいでびっくりました。

見ていて楽しいですが、往年の大河ファンのご年配の方がついてきてくれるのか、心配です。

 

次回は第24回「滅亡」です。

 

氏政「どうせ秀吉と戦うなら、日ノ本を分ける大いくさがしてみたかった」

 

Σ(゚Д゚)

………また、目を開けたまま寝言を言っている。

 

真田丸 後編 (NHK大河ドラマ・ストーリー)

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