うさるの厨二病な読書日記

生涯中二の着ぐるみが、本や漫画、ドラマなどについて好きも嫌いも全力で語ります。【ネタバレ前提です。注意してください】

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今まで見たドラマの中で、今の時代もう一度放送して欲しいもの10選

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色々とドラマの構成やキャラクター描写について、あーだこーだ語ったり、放映中のドラマにあれこれ言っているので、今日は逆にどんなドラマが好きなのかを語りたいと思います。

あーだこーだ語っている記事はコチラ↓

saiusaru.hatenablog.com

 

「ゆとりですがなにか」(2016年4月~6月放映)

主演:岡田将生 脚本:宮藤官九郎

先日、終わったばかりの宮藤官九郎脚本ドラマ。

現実にいそうでいない魅力的なキャラクター。平凡な日常を描いているだけなのに目が離せない展開。腹の底から笑えるコメディでありながら、心に響くメッセージ性を持つヒューマンドラマ。

どこをとっても文句のつけどころがない、ほぼ百点満点のドラマ。

特に主人公の坂間正和の、一見平凡なのに、真の強さと恰好よさを持つ人物像がみごと。極端な性格の人間や悪人を魅力的に描ける人は多いが、平凡で善良な人間をこれほど魅力的に描けるのは、クドカン以外にはいないと思う。

宮藤官九郎はこのドラマを作るにあたって、「自分は会社などの組織に就職をしたことがない」と言っていたが、会社や学校といった職場の描写や仕事ぶりの描写などまったく違和感がない。「こんな会社、現実にはねーよ」「このヒロイン、本当に仕事しているのか?」と言いたくなるような、なんちゃってOLが出てくるドラマは、ぜひ見習って欲しい。

このドラマで一番いいと思う点は、自分が足を踏み入れたことのない世界(会社組織)で生きる人間に対する、宮藤官九郎の尊敬の念だと思う。

これほど成功した脚本家でありながら、自分が知らない世界で生きる人たちをここまで謙虚で愛情を持った姿勢で描けるのがすごい。

宮藤官九郎の脚本は癖が強いものが多く、苦手だなと思うものも何作かあるのだが、このドラマは万人に自信をもっておススメできる。この人は自分がアウェイの分野の物語を書くくらいがちょうどいいのかもしれない。(逆にコアなクドカンファンは、それでは物足りないのかもしれないが。)

 

「ゆとりですがなにか」をリアルタイムで見ていたときの過去記事↓

saiusaru.hatenablog.com 

ゆとりですがなにか DVD-BOX (6枚組・本編5枚+特典1枚)

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「デート~恋とはどんなものかしら~」(2015年1月~3月)

主演:杏 脚本:古沢良太

超合理的な理系女子と、養ってくれる結婚相手を探す引きこもりのニートの恋愛ドラマ。脚本が「リーガル・ハイ」の古沢良太だったので見てみたが、たいへん面白かった。

「ゆとりですがなにか」に重なる部分が多いのだが、このドラマも善人しか出てこない。平凡で善良な人たちが一生懸命恋愛をするだけのドラマなのだが、それこそが一番大切なことなのではないかと思わせてくれる。

ぜひ続編を作って欲しいが、杏が子育て中なので当分は難しいかもしれない。

デート?恋とはどんなものかしら? DVD-BOX

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「ロング・グッドバイ」(2014年4月~5月)

主演:浅野忠信 脚本:渡辺あや

レイモンド・チャンドラーの小説で最も人気がある「ロング・グッドバイ」を、舞台を戦後の日本に移してドラマ化したもの。

最初聞いたときは不安しかなかったが、結果的にはかなり満足のいくできだった。

舞台設定以外にも原作から変えている点がある。

 

①原作のテリー・レノックスにあたる原田保を、主人公よりかなり年下にした。

②原作ではテリーは別れた妻にまったく未練がないのだが、ドラマでは保は元妻の亜以子のことをずっと思っていて、かばうために逃亡した。

③最後のテリーと主人公の別れのシーン、原作ではテリーは自分の正体を明かすが、ドラマでは明かさないまま終わる。

 

特に②と③は、自分もドラマのほうがずっといいと思った。

原作はテリーが逃げた理由が今いち納得がいかなかったのだが、テリーが元の妻をまだ愛していたからかばって逃げた、とするとテリーの行動の説得力がかなり増す。

③は、別れのシーンが原作よりもずっと美しかった。物語が哀愁に満ちるし、これはなるほどいい改変だと思った。

日本のドラマにはない、原作の雰囲気を楽しめた、とても良質なドラマ。

ロング・グッドバイ DVD-BOX

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 再放送切望~~。

 

「空飛ぶ広報室」(2013年4月~6月)

主演:新垣結衣 脚本:野木亜紀子

航空自衛隊の広報室を舞台にしたドラマで原作は有川浩。リアルタイムで見ていたとき、かなりハマっていて、最終回はテレビの前に正座をして放映を待ったw。

このドラマの一番の見どころは、何といっても綾野剛が演じる空井大介の魅力。それにつきる。子供のように無邪気で真っすぐで、心優しい。

最初、綾野剛が空井を演じると聞いたとき、余りに原作とイメージが違うので期待していなかったのだが、原作とはまったく違う魅力を持つ空井大介を生み出してくれた。

それまで綾野剛に興味がなかったのだが、これほど自分とイメージの違う役を魅力的に演じるのを見て、いっきに注目するようになった。

そこにいるだけですさまじい色気を画面から放出できる稀有な役者なので、ぜひ今後も色々な役で見てみたい。

相手役が新垣結衣なのもよかった。他の女優だったらあの魅力に対抗できず、バランスの悪いドラマになっていたかもしれない。

空飛ぶ広報室 DVD-BOX

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「アイシテイル~海容~」(2009年4月~6月)

主演:稲森いずみ 

脚本:高橋麻紀、吉本昌弘

少年が少年を殺した事件で、加害者少年の母親と被害者少年の母親、二人の母親の姿を描く。キャッチフレーズは「このドラマを全ての母に捧げる」

こういうテーマの物語をドラマ化した、という一点だけでも拍手を送りたい。

加害者少年が激怒して自分より小さな少年を殺害した行動の裏には、様々な要因があり、それがドラマを見ているうちに徐々に明らかにされる。

中心となるのは清貴くん殺害事件なのだが、その周りの環境、特に加害者の親、被害者の親という立場になった二人の母親に焦点が絞られている。

ネットの感想では、被害者少年の母親が余りに寛容すぎるというものが多かった。確かに被害者少年の母親が加害者少年の母親に、同じ母として共感の念を示すラストは余りに綺麗ごとすぎるかもしれない。

ただテーマが「母であるということは、どういうことなのか」という点に絞られているので、現実的かどうかはともかく物語としてはこういう落としどころで正解だったと思う。もしかしたらこの事件とまったく同じ事件が起こっても、被害者少年の母親はこういう心境に辿りつくかもしれない、そんな救いをもたらすラストだったと思う。ドラマとは違い、恐らく果てしない年月がかかるだろうけれども。一生許せなくても、当然だと思うし。

原作は読んだことがないのだが、ドラマ以上に重い設定で、ドラマでは加害者少年の心の傷の原因などがマイルドに修正されている。

賛否両論が巻き起こりそうなテーマや、出演者の事情などもあり、再放送は難しいかもしれないけれど、ぜひもう一度放映して欲しい。

 

 「WATER BOYS」(2003年7月~9月)

主演:山田孝之 

脚本:橋本裕志、中谷まゆみ

地方の高校に男子のシンクロ部を作ろうと奮闘する、高校生の物語。ちなみに映画版と2もあるが、どちらも見ていない。

とにかく夏にぴったりの、元気でさわやかなドラマだった。主な撮影場所が山梨県だったらしいが、山に囲まれた自然の中を高校生が自転車をこぐ姿を見るだけで癒されるドラマ。まだ初々しい山田孝之の姿も拝める。

最後のシンクロの発表会も、ドラマの中とは思えないほどクオリティが高いのでこれだけでも一見の価値がある。

このドラマで森山未來のファンになったので、個人的にも思い出深いドラマ。

ウォーターボーイズ DVD-BOX

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「ロングラブレター~漂流教室~」(2002年1月~3月)

主演:常盤貴子 脚本:大森美香

人気漫画「漂流教室」を、設定を大幅に変えてドラマ化したもの。

とんでもない色物だろうと思っていたが、見たらとても面白かった。原作とはまったく別物だが、別の魅力を持ったドラマである。

原作の設定だけを借りた創作物は、たいてい原作を越えられない……どころか、とんでもないものを見せられることが多いが、これはよくできていた。

SF要素を余り強調せず、恋愛描写や家族や友情の描写を多めにしたことが功をそうしていた気がする。

窪塚洋介はキングではなくて、普通の教師役でも格好いいということを再確認したドラマ。

ただこの人のせいで、地上波で放送されることはもうないかもしれない。

ロング・ラブレター ?漂流教室? DVD-BOX

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「木更津キャッツアイ」(2002年1月~3月)

主演:岡田准一 脚本:宮藤官九郎

クドカン脚本からもう一作品。個人的には「IWGP」や「未来講師めぐる」「流星の絆」のほうがが好きなのだが、クドカンらしさが一番出ているドラマだと思うので選んだ。

このドラマは、「何も起こらない感」「何もしない感」がすごいと思う。

真面目に学びも働きもせず、ただ若者たちが遊び回っている無為な日常をこれほど面白く描けるとは、やっぱりクドカンは天才だと思う。

キャッツのメンバーが成長して社会に出た姿が、「ゆとりですがなにか」の正和や山路の姿なんだなと思うと、感慨深い。

木更津キャッツアイ 5巻BOX [DVD]

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「眠れる森」(1998年10月~12月)

主演:中山美穂 脚本:野沢尚

失われた子供時代の記憶がよみがえるうちに、ある殺人事件の真相が徐々に解明されていくサスペンスドラマ。木村拓哉が主演格でありながら、ドラマの1ピースとして収まっている珍しいドラマでもある。

見知らぬ男からのストーカー行為に始まる、予想の斜め上をいく展開。謎が謎を呼び、毎週毎週ラストの演出が盛り上がり、とにかく見ていて抜群に面白かった。

細かく見れば多少の破綻や辻褄の合わない箇所はあるが、物語の斬新さや面白さのほうがはるかに上回る。連続ドラマという制約があることを考えれば、十分なできである。

ただ一点、犯人が割と早めに分かってしまうところがとても残念。恐らくそうだろうと思っていてもハラハラさせられるのだが。

こういうサスペンスドラマをもう一度みたい。

野沢さん、なぜ死んでしまったんだ……。

眠れる森 DVD-BOX

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「青い鳥」(1997年10月~12月)

主演:豊川悦司 脚本:野沢尚

権力者の妻である愛する女性と娘を守るために、二人を連れて逃げる逃避行の物語。このドラマを書くにあたって野沢尚は、「犯罪以外で逃避行の物語を書けないか」と考えてこの設定を思いついたという。

このドラマの一番のみどころは、夏川結衣演じる権力者の妻であるかほりが、どう見ても魔性の女でうぶな田舎の駅員を騙しているようにしか見えないのに、それを純愛として描いている点である。

野沢尚は、絶対、こういう女に騙されたことがあり、そして騙されたことに気づいていないに違いないと信じている。

かほりのような女は、追い詰められたって絶対に自殺なんてしませんから。

というメタ構造が楽しいドラマだと思っている。

このドラマは男性受けが非常にいい印象なのだが、考えてみれば好きになった人妻を権力者から奪って逃避行、そのあと成長した好きな人の娘と結ばれるという展開は、男のロマンなのかもしれない。

青い鳥 BOXセット [DVD]

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これ以外にも「リーガルハイ」や「古畑任三郎」、唐沢版「白い巨塔」「砂の器」「野ぶたをプロデュース。」などまだまだ好きな作品はたくさんあります。

逆に余りにひどすぎて目が離せなかったのが、「東京湾景」。ゴールデンタイムのドラマであれ以上にひどいドラマは、今後も出てこないかもしれません。

 

「ロンググッドバイ」「ロングラブレター」辺りは、もう一度見たいのでぜひ再放送して欲しいです。

あとは野沢尚さんのドラマをもっと見たかったです。男の美学のようなものが多少鼻につきますが、それでも野沢尚が描くようなドラマを書ける人は他にいないからです。

亡くなってしまったのが、かえすがえすも残念でなりません。

 

心に残るドラマに出会えることを願って、今後も楽しくドラマを見続けようと思っています。