うさるの厨二病な読書日記

厨二の着ぐるみが、本や漫画、ゲーム、ドラマなどについて好き勝手に語るブログ。

【ゲーム感想】廃墟となった旅館を歩くだけ……なのに滅茶苦茶怖い。「真砂楼」

ずっとやりたいと思っていた「真砂楼」がswitchに移植されたので、さっそく購入。 store-jp.nintendo.com 廃業して廃墟となった旅館の中を探索するアドベンチャー。 周囲が暗くて見渡せない一人称視点は、懐中電灯の光源しか視界が効かない感じがよく出てい…

【小説感想】今村昌弘「兇人邸の殺人」 面白かったが……特殊設定は扱いが難しい。

*若干ネタバレがあります。未読のかたは注意してください。 剣崎比留子&葉村譲シリーズ第三弾。 www.saiusaruzzz.com www.saiusaruzzz.com 「魔眼の匣の殺人」が凄くよかったので、期待値高めで読み出した。 超常的な要素でクローズドサークルが出来て、そ…

【漫画感想】和久井健「東京卍リベンジャーズ」の一巻を読んだら、人気にたがわず面白かったので既刊23巻を大人買いした。

*一巻のみ若干のネタバレがあります。 「東京卍リベンジャーズ」は支部で凄い人気なので気になっていたが、最近は「漫画は完結したら読もう」と思っているので、読んでいなかった。 先日ちょうど相方と「最近、ヤンキー漫画*1って見かけなくなったな」と話…

【小説感想】「グイン・サーガ1 豹頭の仮面」連載漫画の開始部分のお手本のような、巧みなストーリー展開。

夏休みなので、読書中。 www.saiusaruzzz.com 一巻を読み終わった。 やっぱり面白い。 グイン・サーガ1 豹頭の仮面 作者:栗本 薫 早川書房 Amazon 以前、他の人の記事で「書籍の本は映画みたいなもので、Web小説は連載漫画みたいなものだから、書くときはそ…

「エタる」話をしていたら「グイン・サーガ」を思い出したので、大人買いして一気読みすることにした。

noteで「エタる、エタらない」の話をしていたら、「グイン・サーガ」を思い出したので、これを機会に一気読みしようと思う。 本当は完結したら一気読みしようと思っていたのだけれど……こればかりは仕方がない。作者が一番残念だったと思うし。 [まとめ買い] …

【小説感想】「変な家」 家の間取りへの違和感から始まる、怒濤の展開。

変な家 作者:雨穴 飛鳥新社 Amazon 見たことがあるなあ、と思ったら、この間取りは以前、はてブで見かけたことがある。 「この間取り、どこか変なところがありませんか?」という記事だった。(確か) (引用元:「変な家」 雨穴 飛鳥新社) こういう日常的…

立花隆「脳を鍛える ー東大講義『人間の現在』ー」 知識のフレームワークをどう作るか。

本書は、立花隆が東京大学教養学部で実際に講義した内容を、書籍用に大幅に加筆修正したものだ。 先日の著者の死をきっかけに、十ン年ぶりに再読してみた。 脳を鍛える―東大講義「人間の現在」 (新潮文庫) 作者:立花 隆 新潮社 Amazon この本で言わんとして…

【鬼滅の刃キャラ語り】産屋敷耀哉の怖さは、不死川に言った「ごめんね」にある。

www.saiusaruzzz.com 前回の記事で語った通り、自分にとっては無惨よりも耀哉のほうが怖い。 「無惨よりも」というより、今まで読んできた創作の中でもトップクラスに入るほど、自分にとってお館様は怖いキャラである。 耀哉の怖さが一番出ていると思うのは…

noteの企画への応募場所

現在、noteで行っている企画の応募場所です。 (現在行っている企画) 「感想屋さん」 (応募方法) noteの「企画条件」をご了承の上、「応募していただく上で送信して欲しいもの」に書かれたものを本記事のコメント欄に送ってください。 コメント欄は承認制…

【漫画感想】今さらだけど「鬼滅の刃」で理解できなかった点、あるいは「自分が理解できない物語」は面白くないのか。

*本記事には「鬼滅の刃」のネタバレが含まれす。注意してください。 「鬼滅の刃」の奥底に眠るものを、自分は理解できないと感じる 前に少し書いたけれど、「鬼滅の刃」という話の根底にあるものが、自分は頭ではわかっても感覚として理解できない、と思っ…

【小説感想】桐野夏生「柔らかな頬」 自己探求の暗い隘路を描いた傑作。初読のときに「微妙」と思った自分をはっ倒したい。

www.saiusaruzzz.com この読売新聞の記事に、 「風当たりは強かったですよ」と快活に笑った。 「柔らかな頬」で直木賞を受賞したときの反響についてこう書かれていたので、久しぶりに読み直してみた。 読み直すのは十ン年ぶりで、大まかな筋と結末は覚えてい…

【漫画感想】「父さんはひとごろし」 自分の父親が凶悪犯かもしれない、と苦悩する話かと思いきや。

父親が凶悪殺人犯としての過去を持つかもしれない、という設定を、社会問題の視点を入れずにエンタメに特化して描いている。 この発想が駄目な人は、胸糞が悪くなるだけなのでおススメしない。 自分は創作の中では大抵の描写は許されると考える人間なので、…

2021年7月8日(木)読売新聞 日本ペンクラブの会長に就任した桐野夏生のインタビューを読んだ雑感

2021年7月8日(木)の読売新聞に、日本ペンクラブ会長に就任した桐野夏生のインタビュー記事が載っていたので、それを読んだ雑感。 「日本ペンクラブ」は名前くらいしか知らなかったので、ウィキを読んできた。 日本ペンクラブ - Wikipedia 記事内では「言…