うさるの厨二病な読書日記

厨二の着ぐるみが、本や漫画、ゲーム、ドラマなどについて好き勝手に語るブログ。

2017-01-01から1年間の記事一覧

営業スターとスターハラスメント

少し前に「新着エントリーの載ったブログにスターをつけて読者数を増やした」という記事を読んだ。 この記事については、素直に「すごいな」と思った。 結果的にあれだけ読者が増えているのだから、他の観点はともかく、手法としての有効性は否定できない。…

自己肯定感とは何なのか。漫画のキャラクターを使って解説してみる。

自己肯定感については、前に一度書いたことがある。 www.saiusaruzzz.com 自己肯定感の話題を見ると、「自分が考えているものと少し違うな」と思うことが多い。 なので自己肯定感については、もう一度まとめて書きたいと思っていた。 あくまで自分の考えだ。…

三毛別羆事件を描いた吉村昭「羆嵐」は、ノンフィクションノベルの傑作だ。

大正4年の冬に北海道の三毛別で起こった「三毛別羆事件」は、日本最大の獣害として名高い。 三毛別の川の支流である六線沢に体長三メートル近い巨大な羆が出現し、家の中に侵入して人を襲った事件だ。 「羆嵐」は、実際に起きたこの事件を元にしており、そ…

人生の不公平さを、ファイナルファンタジーⅣのカインから学んだ。

先日道を歩いていて、突然「そういえば、ファイナルファンタジーⅣ(以下FFⅣ)のカインってひどい扱いだったよなあ」と思い出した。 初めてFFⅣをプレイしたのは子供のときだ。 自分はカインにすごく感情移入していて、「世の中って理不尽だなあ」と子供心に感…

白神山地で十二湖散策→八甲田山ロープウェイ→奥入瀬渓流を旅行したので、関連書籍と一緒にご紹介。

お盆休みはリゾートしらかみに乗って秋田から青森、次いで八甲田山、奥入瀬渓流を旅行してきました。 自分は旅行に行くと「電車の接続はうまくいくのか」「バスには乗れるか」「車で行ったら、駐車場に止められるか」「現地は暑いのか寒いのか、どんな服装で…

【小説】何回読んでも面白い! 綾辻行人「館シリーズ」の個人的ベスト5

生存しているミステリー作家の中では一番好きな、綾辻行人の「館シリーズ」のベスト5を選んでみました。 犯人そのものは書いていませんが、トリックに多少触れている部分があります。 未読の方は、閲覧にご注意ください。 第5位 迷路館の殺人 鹿谷門実のデ…

【実際にあった高校生遭難事件を描く】「空と山のあいだ -岩木山遭難・大館鳳鳴高生の五日間-」

高校生五人が地元の山で遭難。ドラマ化もされた。 昭和39年の正月に起こった、「津軽富士」として有名な青森県にある岩木山の遭難事件を描いている。 2001年にNHKがドラマ化している。このドラマをたまたま見たことがこの事件を知ったきっかけだ。 遭難事…

【ザ・ノンフィクション】「母がしんどい」過干渉な母から逃れたい娘の姿を描く「不幸の履歴書2」を見て、母娘関係について考えた。

2017年8月6日(日)に放送された「ザ・ノンフィクション 不幸の履歴書2」の感想です。 母との関係に悩む友里さん 主人公は西村友里さん27歳。 「ワハハ本舗」という劇団で駆け出しの舞台女優をしていて、プライベートでは実家を出て42歳の舞台監督の彼と同…

【PS4】大自然のオープンワールドで、機械獣を狩る。「Horizon Zero Dawn」が面白すぎるので、全力でおススメしたい。

先日、PS4を購入しました。 正確には相方がドラクエをやるために買ってきたんですが。 何か面白いゲームはないかな、とネットを探していてこのゲームを見つけました。 Horizon Zero Dawn 通常版 - PS4 出版社/メーカー: ソニー・インタラクティブエンタテイ…

人が夢や希望を抱けないコミュニティは、遅かれ早かれ衰退する。

ガンダムーンさんのこの記事を読んだ。 この件については、前から色々と考えていたのでそれを書きたいと思う。 www.weblogian.com トップページのおすすめ記事の選びかたに不満はない。 「はてなブログのトップページのおすすめ記事の選びかた」についてだけ…

高畑勲監督「火垂るの墓」は反戦がテーマではないのかもしれない、と突然気づいた。

先日、こんな記事を読んだ。 超訳コネクト 「火垂るの墓」を観た海外の人々は何を感じたか? 【海外の反応・レビュー翻訳】 実は自分は、「火垂るの墓」が余り好きではない。 正確に言うと「反応に困る映画だな」と思っていた。 最初に見たときに感じたのは…

あの頃、金属バットをフルスイングして世界をボコボコに殴っていた。

少し前から、「コロンバイン銃乱射事件の真実」という本を読んでいる。 コロンバイン銃乱射事件の真実 作者: デイヴ・カリン,堀江里美 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2010/07/10 メディア: ハードカバー 購入: 1人 クリック: 17回 この商品を含む…

【アニメ感想】アニメ版「シュタインズゲート」は、すぐに二回目が見たくなる。

アニメ版「シュタインズゲート」全24話を見終わった。 とにかく色々と考えたくなる面白さで、二週目はメモを取りながら見た。作中の時系列や考察についても記事を書いた。 www.saiusaruzzz.com こちらは考察などはナシの感想だけを書く。 [:contents] 1…

アニメ版「シュタインズゲート」考察 「オペレーション・スクルドとは何なのか?」など。

アニメ版「シュタインズゲート」について、物語内の時系列を見つつ考察してみた。 ゲームは未プレイで、再放送された「23話(β)」→「0」も未視聴。 とりあえずアニメ版全24話に基づいて考えた。 世界の構造について α世界線・β世界線の時系列まとめ α世…

超面倒くさがりな私が、Amazonプライムビデオのここがいい!と思う、三つの点の紹介する。

最近、Amazonプライムビデオを見まくっています。 自分はもともと、映画やドラマ、アニメは余り見ません。一定時間拘束されるものが余り好きではないからです。 本やゲームのように、自分の裁量で自由に進められるし、進む早さを調整できるものが好きです。 …

個人の思いを、「世間」や「常識」で解体して分かった気になることは罪

togetter.com このまとめ記事を読んだだけの感想です。 誰でも、自分が今まで生きてきた過程の中で、自分独自のフィルターやモノサシを持っていると思います。 他人の話を、自分のフィルターを通してみたり、モノサシで測ったりするのは仕方ない、というかそ…

宅配業界の歴史、構造、問題が一冊で分かる。横田増生「仁義なき宅配 -ヤマトVS佐川VS日本郵便VSアマゾン-」感想

宅配業界の現状と問題 Amazonをはじめとする通販、それを個人宅に届けてくれる宅配は、今や社会になくてはならないものだ。 ただその重要性とは逆に、ヤマト運輸がAmazonの荷物の全面引き受けをやめたり、一部時間指定を廃止したりするなど、外から見ても宅…

突然、語りたくなったので、平松伸二「ブラック・エンジェルズ」についてうろ覚えだけど語りたい。

平松伸二「ブラック・エンジェルズ」は1980年代前半に、週刊少年ジャンプで連載していた漫画だ。 「ブラック・エンジェルズ」の内容には、子供のころはよく理解できなかったことがあった。その辺りのことを含めて、うろ覚えな思い出話を語りたい。 *この記…

好意や善意、思いやりを示さないことは差別ではない。

知人である、目の不自由なAさんを含む何人かで飲みに行ったことがある。 その中に、Aさんの学生時代の友人のBさんがいた。 Bさんは、学生時代の仲間数名で登山に行った話を始めた。初心者が日帰りで行ける山だが、Aさんが普段着や普通の靴で来たので、登るの…

あなたの書いた記事が、どこの誰に読まれるかは選べない。

p-dress.jp タイトルを見たとき「釣り記事かな」と思った。 釣り記事(炎上狙い)の特徴は色々とあると思うが、ひとつは主語を大きくして特定の属性をネガティブに言及している(と思わせる)タイトルをつけるというものがある。 炎上狙いのようなタイトルだ…

【漫画感想】世界を壊したいほどの孤独と悲しみを描く 赤坂アカ「ib インスタントバレット」

赤坂アカ「ib インスタントバレット」全5巻を読んだ。最後は打ち切りになってしまったようだ。とても読み応えがある話だったのに残念だ。 ib -インスタントバレット- (1) 世界の終わりとボーイ・ミーツ・ガール (電撃コミックスNEXT) posted with ヨメレバ …

「ゲーム・オブ・スローンズ」を「父性」「母性」「男性性」「女性性」というキーワードで読み解く

7月17日(月・祝)についに「ゲーム・オブ・スローンズ」シーズン7が公開される。シーズン7の副タイトルは、原作タイトルの「氷と炎の歌」なので、クライマックスなのかもしれない。 「ゲーム・オブ・スローンズ」をシーズン6まで見て、「母性」が非常に…

物語世界の謎を解くことを楽しむ「世界解明系の物語」 みんなのおススメ作品リスト

「世界の謎を解く物語」でおススメのものを聞いてみた。 ジャンルが不明確なので探しづらかった。 「世界解明系物語」愛好家のためにリストにした。 「世界解明系の物語」みんなのおススメ作品リスト 小説(日本SF) 小説(日本ホラー) 小説(ライトノベル…

あなたの隣りのはてなブロガー。

anond.hatelabo.jp 先日、増田でこんな記事を読んだ。 確かに周囲ではてなブックマークを使っている人を見たり、ブログを書いているという人にも会ったことがない。 尤も自分もリアルでは、ブログを書いていることを家族も含めて誰にも話したことはない。だ…

グロくて不気味な短編集 小林泰三「肉食屋敷」が面白かったのでおススメしたい。

小林泰三「肉食屋敷」を読了した。 本書は短編集なのだが、四つの短編が収められている。どれも若干グロくて暗い世界観という共通項はあるものの、ジャンルや読み味が微妙に違うので、まったく飽きずに読める。 肉食屋敷 (角川ホラー文庫) 作者: 小林泰三 出…

世界解明系の物語が読みたい。

*この記事は決定的なネタバレは含まれていませんが、作品のトリックに触れる「この作品はこういう物語と考えられる」という話をしています。ご注意ください。 「世界解明系の物語」とは何なのか? 「世界解明系」とは、自分が作った造語です。 定義がちょ…

誰に向かって、何のためにブログを書くのか??

これは、自分で自分に問いかけている部分も大きいので、この機会にまとめたいと思います。 目的が明確だと物事を続けやすい 「誰に向かって、何を目的としてブログを書くのか」 ということをなぜ考えるのかというと、これを明確にするとブログが続けやすい…

ドラマ「銀と金」第13話「殺人鬼有賀編」が色々と残念だったので、その理由を書きたい。

Amazonプライムビデオでドラマ「銀と金」の第13話「有賀編」を視聴しました。 第13話 メディア: Amazonビデオ この商品を含むブログを見る 地上波で放送されたドラマが満足の出来だったので楽しみにしていましたが、非常に残念な内容でした。制作スタッフは…

「男女の友情はあるかないか論」で思い出す「バクマン。」のサイコーと見吉のステキな関係。

*この記事には、「バクマン。」のネタバレが含まれています。未読の方はご注意ください。 見吉香耶はすごい女性だ サイコーと見吉の関係の変遷 最初、見吉のことを嫌っているように見えるサイコー。 サイコーが、少しずつ見吉を気遣うようになる 「香耶ちゃ…

「司馬遼太郎が筆を折った理由(わけ)」を読んで、一ファンとして思ったこと。

blog.goo.ne.jp 一ファンとしてこの記事を読んで、すごく思うところがありました。 ご本人も書かれている通り、上記の記事は完全に推測なのですが、非常に面白い内容でしたので、興味のある方には読んでいただければと思います。 以下は自分が記事を読んで…