うさるの厨二病な読書日記

厨二の着ぐるみが、本や漫画、ゲーム、ドラマなどについて好き勝手に語るブログ。

2022-04-01から1ヶ月間の記事一覧

【ゴールデンカムイキャラ語り】狂気の父性愛・鶴見篤四郎の悪役としての魅力について。

*ネタバレ注意。 www.saiusaruzzz.com 上記の記事に書いた通り、自分は「ゴールデンカムイ」の世界は鶴見が体現している「狂った父性愛」によって駆動している世界だと思っている。 ①「人が人を殺す」(争う)のは、恐怖や憎悪ではない。政治思想でもない。…

【漫画感想】野田サトル「ゴールデンカムイ」を最終話までいっき読みした。愛情という神を求めて狂う男たちの物語。

完結したら単行本を買って読もうと思っていた「ゴールデンカムイ」だが、バズっていた金カム増田を読んだことをきっかけに、いっき読みした。 いやあ面白かった。 単行本で大幅に加筆するらしいのでそれを読んだらまた何か書くかもしれないが、とりあえず本…

「ハイコンテクストだからこそ意味を考えたくなるコンテンツ」について。

「ハイコンテクストすぎて意味がわからん」と途中で投げ出すものもあれば、「ハイコンテクストだからこそ意味を考えたくなる」ので、何度も通読して寝食も忘れて文章ひとつ、語ひとつの意味まで考えたくなる作品もある。 今回は後者の「ハイコンテクストだか…

木村汎「プーチンとロシア人」を読んでわかったことは、「自分がいかに日本人か」ということだった。

*二章までの感想。 www.saiusaruzzz.com 木村汎の「プーチンとロシア人」を読み終えた。 「国民性」という曖昧なものについて述べるに際して、著者は「おわりに」でこのような注意書きを寄せている。 また「国民的性格」という概念はきわめてとらえどころな…

【NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」人物語り】第15回「足場固め」でTwitterのトレンドに「頼朝嫌い」が入っていたが、自分は今回は頼朝に好感を持った。

*ネタバレ注意。 『鎌倉殿の13人』佐藤浩市、最も頼りになる者の切ない最期 「頼朝嫌い」がトレンド入り(リアルサウンド) - Yahoo!ニュース 昨日の第15回「足固めの儀式」は衝撃的な面白さだった。 「神回」という言葉は余り好きではないけれど、そうとし…

【漫画感想】高野苺「orange」7巻 主人公・翔の父親が毒親すぎてドン引きしたが、何はともあれ真エンドに到達出来て良かった。

orange : 7 ―大切なあなたへ― 【電子コミック限定特典付き】 (アクションコミックス) 作者:高野苺 双葉社 Amazon おおっ、7巻が出ていたのか。 これが真エンドということなので、さっそく購入。 萩田視点、貴子視点、アズ視点、須和視点全部入っていてよか…

「村上春樹の作品はここで好みが分かれる」という超個人的な作品の分類

※この記事には、村上春樹の作品のネタバレを含まれています。未読の人はご注意下さい。 前回書いた「騎士団長殺し」の記事で、 www.saiusaruzzz.com 自分の感じた限りだと、村上春樹の小説はこの「自己の領域を広げる『仮説』の可能性」について書いているこ…

【小説感想】村上春樹「騎士団長殺し」の上巻に出てきた、凄く印象的な会話を読んで考えたこと。

村上春樹の「騎士団長殺し」の第一部「顕れるイデア編」を読み終わった。 騎士団長殺し―第1部 顕れるイデア編(上)―(新潮文庫) 作者:村上春樹 新潮社 Amazon 最初のほうは「つまらなくはないけれど」と思っていたが、第一部の途中からじわじわ面白くなっ…

木村汎「プーチンとロシア人」の読み始めの感想。「政治学は究極において人間学である」

プーチンとロシア人 作者:木村汎 産経新聞出版 Amazon 4月2日の読売新聞で、同じ著者の「プーチン人間的考察」が紹介されていたのをきっかけに読んでみようと思った。 著者である木村汎は2019年に亡くなっている。この本が書かれたのは2017年だ。 「はじめ…

【ゲーム感想】「ELDEN RINGーエルデンリングー」が時間泥棒すぎる&オープンワールドの好みについて

「ブラッドボーン」をクリアしてから始めようと思っていた「ELDEN RINGーエルデンリングー」だけれど、まああったらプレイするよな、普通に。 【PS4】ELDEN RING フロムソフトウェア Amazon 何度も負けて負けて負けて負けて、死んで死んで死んで死んで、30時…