2022-08-01から1ヶ月間の記事一覧
*本記事には原作及び漫画版「十角館の殺人」の重大なネタバレが含まれます。未読のかたはご注意下さい。 *原作未読の人はもちろん、原作ファンにもぜひ読んで欲しい。全五巻。 十角館の殺人(1) (アフタヌーンコミックス) 作者:綾辻行人 講談社 Amazon …
*批判的な内容です。 デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場 (集英社学芸単行本) 作者:河野啓 集英社 Amazon 「事実に迫る」うえで必要な要件。 自分が考える「事実に迫るノンフィクション」に必要なことは、第三者が検証が可能なこと、それが難しいのであ…
Amazonで 狂信―ブランチ・ダビディアンの悲劇 人はなぜ“メシア”を求めるのか 作者:ティム マディガン 徳間書店 Amazon という本を見つけた。 1934年にプロテスタント系の異端セクトとして誕生した宗教団体「ブランチ・ダビディアン」の話だ。 「ブランチ・ダ…
「現代批評理論のすべて」の「フェミニズム系批評」の歴史は、フェミニズムそのものの歴史とも大きく重なっている、またフェミニズム以外の思想から大きな影響を受けたり考え方を援用しているので、流れをまとめてみた。 *自分が理解した限りのことを書いて…
www.saiusaruzzz.com 前回書いたこの記事で、「日本軍の指導者に共通していたもの」について考えたが、書き終えたあとどうもしっくりこない。 そんなときに黄金頭さんの記事のこの箇所を読んで「おおっ」と声が出た。 アイヒマンが定年まで仕事をして、「退…
NHKスペシャル「ビルマ 絶望の戦場」を見た。 有名なインパール作戦が失敗に終わった後、ビルマで一年間続いた撤退戦の詳細を追っている。 太平洋戦争は「絶望の戦場」ばかりだが、ビルマ撤退戦も悲惨なものだった。 当時の日本軍指導者に欠けていたのは、「…
実家の兄ちゃんが貸してくれた知念実希人の「硝子の塔の殺人」を読んでいる。 硝子の塔の殺人 作者:知念 実希人 実業之日本社 Amazon 物語が始まってすぐに、投薬方法の特許を持ち、莫大な資産を築いた登場人物が「私は綾辻行人になりたかったんだ」(P38)…
先日、はてブで「ブログはオワコン(意訳)」という記事があがっていた。 以前「はてなはオワコン」記事をどこかで読んだような……気のせいか? まあ人のことは自分がとやかく言うことではないので、きっかけはおいておいて「ブログはオワコンか?」という話…
*記事の性質上、ネタバレがあります。 「陰謀の夜」と「巨人の火の釜」は、エピソードの型が同じ。 この話は因果関係でストーリーを組むのではなく、神話体系や童話集のように立体的に話を捉えたほうがわかるのではないか。 そう思ったのは、「死のルーン・…
現代批評理論のすべて (ハンドブック・シリーズ) 新書館 Amazon 「現代批評理論のすべて」を読み直している。 以前は余り興味がわかなかったフェミニズム系批評、ジェンダー系批評、クィア批評、ポストコロニアル批評が、今回は面白く感じた。 初版が2006年…
スピノザ 人間の自由の哲学 (講談社現代新書) 作者:吉田量彦 講談社 Amazon ちゃんと「入門」書だった。 スピノザについて、前から知りたいと思っていたので読んでみた。 哲学の入門書は「入門」と銘を打っていても、とても「入門」レベルではないことも多い…
*記事の性質上、ネタバレが大量にあります。 *他のかたの考察は一切見ていません。 前回。アステールが飛来して、永遠の都が滅びる→シーフラ、エインシル河両文明が生まれたところまで。 www.saiusaruzzz.com 年表 ・黄金樹以前→永遠の都が滅び、大樹根が…
*記事の性質上、ネタバレが大量にあります。 *他のかたの考察は一切見ていません。 前回。メリナの正体について。 www.saiusaruzzz.com 今回は永遠の都ノクローン&ノクステラ、シーフラ、エインセル文明について。 アイテムのフレーバーテキストを読むと…