うさるの厨二病な読書日記

厨二の着ぐるみが、本や漫画、ゲーム、ドラマなどについて好き勝手に語るブログ。

<映画>「ダンサー・イン・ザ・ダーク」って、けっこういい話のような気がします。

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鬱映画として名高い「ダンサー・イン・ザ・ダーク」について語る。

 

何故、「ダンサー・イン・ザ・ダーク」がいい映画と思うかというと、

別に「主人公の母性の深さに泣ける」とかそういう話でもなく、

主人公のセルマって、結局自分のやりたいようにやって死ぬんですよね。

 

この人、自分のやりたくないことは一切やらない。

それがどんなに理論的に見えても、

どんなに仲のいい人から言われても、

テコでも動かない。

だって、やりたくないから。

 

観客から見ると、お人よしを通りすぎて

「アホなんじゃないか」と思ってしまいますが、

それでも、自分のやりたいことだけをやって生きたんだから、

なんだかんだで幸せなんじゃなかろうかと思います。

 

友達から「子供に必要なのは、目じゃなくて母親じゃないの?」と言われても、

「子供に必要なのは、目よ」と言い返し、

(子供本人に聞けよ、と思わないでもない。)

「本当のことを話せば、正当防衛が認められるかも」

と言っても、

「話さないと、ビルと約束したの」

とかたくなに言い張って、死んでいく。

だって、子供には目の手術をして欲しいし、

ビルとは約束したんだもん。

 

それが他人から、どんなに悲惨で愚かなことに見えても、

頑なに自分の強固な価値観を守って、やりたいように生きたセルマは、

あっぱれな女だなと思います。

 

こんな風に自分の意思を最後まで貫いて、

死んでいった人が他の創作物の中にいたかな?

 

主の大好きな、赤木茂がいるではないか。

 

残された息子を含む他人がどう思おうが、

自分が自分でいることのほうが大切。

 

死ぬよ・・・俺は・・・!

命は二の次・・・
それより自分が大事だ・・・!

(天ー天和通りの快男児ー18巻より 赤木のセリフ)

 

そう、セルマって赤木の仲間なんですよ。

 

そう考えると「ダンサー・イン・ザ・ダーク」って、

とってもいい話のように思えませんか?

 

ちなみに警察官のビルが出ていくふりをして、

セルマがお金を数えるところを確認するシーン、

下手なホラー映画よりも怖かった……。

 

 

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