ドラマ「死幣」の第三話のあらすじ&ネタバレ感想です。
第二話のあらすじ&ネタバレ感想はコチラ↓
「死幣」第三話あらすじ&ネタバレ感想
郁美、三浦に続いて、川辺も不審な死を遂げた。
三人は同じ財津教授のゼミの仲間だったため、由夏は残ったゼミ生と財津教授に三人の死の原因が「死幣」であることを告げる。
そして、財津ゼミのゼミ生ばかりが死幣の標的になるのは、ゼミ合宿のときに郁美が洞窟で拾った汚れた一万円札が原因ではないかと考える。
しかし、ゼミ生も教授も由夏の話をまったく取り合わない。
由夏はゼミ生の一員であり、生活苦のために大学に来られない萩森一恵に、死幣のことを告げに行く。
一恵は高校時代からの由夏の友人だが、病気で寝たきりの母親と幼い弟の面倒に追われていた。
生活が困窮している一恵は、由夏の話に「自分が落ちたお金を使うくらい困って見えるのか」と怒りをあらわにする。
そんな一恵の下に死幣が届く。
一恵は死幣を使い、母親を介護施設に入所させようとする。
由夏に自分にとって一番大切なものは何なのか、と問われ、自分が死幣を使ったことを告白する。
その直後、迎えに来た介護施設の車にはねられ、一恵は由夏の目の前で死亡する。
第三話ネタバレ感想
神回。
第二話までのお笑い展開で視聴をとりやめた人も、ぜひ三話だけはみて欲しいです。
主も、「筒井(゚∀゚)ウヒャも出ないだろうし、死幣見るのやめて、ダークソウルの続きをやろうかな」と思ったのですが、見てよかったです。
呪いの謎ときが始まったので、物語的に面白くなってきたということもあるのですが、それ以上に、吉岡里帆演じる一恵が可愛すぎる。
設定はベタベタ×1000なんですよ。
母子家庭で母親は精神疾患でほぼ寝たきり、まだ小学生の弟がいて、自分はアルバイトで生活費を稼がなくてはならない。
何千回と使いふるした設定なのですが、吉岡里帆の演技が圧巻なので、一恵の感情がダイレクトに心に響きます。
すごい役者というのは、視聴者が鼻で笑いそうなベタな設定でも、はちゃめちゃな展開でも演技の力でその役に説得力をもたせることができます。
その辺りのことは、過去記事でも書かせていただきました。
吉岡里帆の演技で、一恵が生活苦でどれだけ気持ちが追いつめられているのか、死幣のことで由夏から忠告を受けていたはずなのになぜ、使ってしまったのか、由夏をはじめ友人のことをどれだけ羨ましく妬ましく思っているか、そんな自分にどれだけ自己嫌悪しているのかとか、本当はすごく愛している母親を誘惑に負けて、介護施設に入れようとした気持ちとか、ひとつひとつの一恵の気持ちや行動が説得力を持って伝わってきます。
説得力という力を持てば、どれほどベタな設定でも、「一恵、なんて可愛そうなんだ。そりゃあ、死幣だろうが何だろうが使うよ」と感情移入することができます。
吉岡里帆は表情がいいです。
友人の由夏を罵るときの悲痛な表情や、母親を見るときのまなざしで、一恵がどれだけ今まで辛かったか、そしてそんなに辛い中でもどれだけ家族を愛していたのかということを感じとることができます。
こういうベースがあるからこそ、そんな一恵のことさえきっちりと死に至らしめる呪いの残酷さや恐ろしさが際立ちます。
ただ普通の年ごろの女の子らしいささやかな願望を望んだだけの一恵さえ、呪いは見逃さないのだという、人間の情など一切介在する余地のない、超常現象の恐ろしさを感じることができるだと思います。
三浦先輩なんて死んでも、「ピタゴラスイッチ、もっといい仕事しろよ」くらいにしか思いませんでしたからね。
しかも一恵は、死幣を使った着飾った恰好よりも、ちょっとイモっぽい素朴な恰好のほうが何故か、断然可愛くみえます。
ここまで演出なのだとしたら、このドラマを見直しますが、たぶんただの偶然だと思います。
聞き覚えがある名前だし、どこかで見たことがある顏だなと思っていたら、地雷女・悦子先生じゃんΣ(゚Д゚)(「ゆとりですがなにか」)
今後は「美人」という設定しか持たない役ではなく、もっとハードルの高い役をどんどん与えてあげて欲しい、そう思います。
ドラマのヒロイン役は、こういう女優さんでみたいです。
松井珠理奈も悪くないと思うのですが、今回は完全に吉岡里帆に食われていました。
来週は「死幣」のルーツをたどる回です。
先週までは、筒井(゚∀゚)うひゃくらいしか楽しむポイントがないと思っていましたが、物語的にもだんだん面白くなってきました。
来週も面白いままでありますように。
もっと色々な役を見てみたいです。