海外ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」シーズン4「戦乱の嵐ー後編ー」のあらすじ及びネタバレ感想です。
前回シーズン3のあらすじ及びネタバレ感想はコチラ↓
シーズン4「戦乱の嵐ー後編ー」あらすじ
王都キングス・ランディングでは、ジョフリー王とタイレル家の公女マージョリーの婚儀が執り行われていた。その席上で、ジョフリーはティリオンにつがれたワインを飲んで、苦悶し窒息死する。
ジョフリーの死は、マージョリーの祖母でありタイレル家の女当主であるオレナと、ピーター・ベイリッシュの陰謀によるものだった。
しかし、状況からティリオンが容疑者として裁判にかけられる。
裁判ではティリオンに不利な証言が次々と集まる。
窮地に陥ったティリオンは、決闘により神々の裁きを仰ぐ、決闘裁判をすることを求める。
しかし兄のジェイミーは右腕を無くしたことにより戦えず、友人のブロンは、サーセイに貴族の娘との婚姻を約束されたため、ティリオンの代理闘士となることを断る。
そんなティリオンに、ラニスター家に強い復讐心を持つ、オベリン・マーテルが代理闘士になることを申し出る。
決闘はオベリンに有利に進んだ。
しかし相手であるグレガー・クレゲインに、自分の姉の殺害の罪を認めさせようとしたオベリンは、その隙をつかれ殺されてしまう。
ティリオンの処刑は決まったが、ジェイミーとヴァリスが協力し、ティリオンを自由都市へ逃がす。
ティリオンは逃げる途中、自分の無実を知りながら処刑を実行しようとした、父タイウィンを殺害する。
一方、北の壁には十万の野人の軍勢が迫り、冥夜の守り人と死闘を繰り広げた。
そこにスタニスの軍勢が駆けつけ、野人の王であるマンス・レイダーを捕らえ、野人の侵攻は食いとめられる。
北に向かったブランは、ジェジェンを失うも、「三つ目の鴉」に会う。
アリアはサンダー・クレゲインから逃れ自由都市に向かい、サンサは叔母のライサを殺害したピーター・ベイリッシュと共にいた。
シーズン4ネタバレ感想
シーズン4、めちゃくちゃ面白かった!!
シーズン3はヘビーな展開が多くて見るのがキツイ部分もあったんですけれど、シーズン4は特に後半が圧巻の面白さでした。
今回は「ラニスター家の内輪もめ的裁判」と「北の壁への野人の侵攻及びブランの北への旅」、「アリアとハウンドの珍道中」の三つが、ざっくりとしたストーリーラインでした。
まずは「北の壁への野人の侵攻」
実は自分、これまで、あまり冥夜の守り人の物語に興味がなかったんです。
話として余り動きがないし、興味のあるキャラも余りいなかったので。
メインのジョン・スノウが今いち好きじゃないので、必然的にイングリットとの恋もどうでもいいし、北の壁の話になるたびに「いいから、デナさま出せ」「王都の話の続き、はよ」と思っていました。
サムやジリ、ピップやグレンは好きだし、「壁上り」は迫力があってよかったんですけれど、最近はずーっとジョンの訳の分からないグダグダをずっと見せられていた印象があったので。
しかーし!!
第9話の「カースル・ブラックの死闘」が圧巻だった!!
すごい!! こんなリアルで、次々と色々なことが起こって、色々な要素が詰め込まれた戦闘シーンはなかなかないです!!
戦闘ものとしては、最高のできだと思います。
リアリティ溢れる攻城戦に、進撃の巨人×サイレン×タワーリング・インフェルノの要素をぶちこんだ感じです。
戦場の殺伐感、切迫感のリアリティが半端ないです。
何十人の殺陣ももちろんすごいし、マンモスや巨人がくるときの絶望感もいいです。
自分が一番すごいと思ったのは、氷壁を登ってきた野人たちを巨大カマでなぎ倒すシーンです。
自分があの野人の立場だったら、恐怖と絶望感半端ないなと思いながら見ていました。手首だけ壁に残っている様子を映すところは、「ゲースロっぽい」と思いました。
リアリティもさることながら、ひとつの戦闘の中に色々な要素が組み込まれているので、見ていてまったく飽きません。
日本のドラマや映画も、これくらいのクオリティで作って欲しいです。
色々あって難しいのかもしれませんが…(´・ω・`)
戦闘の迫力だけではなく、グレンやイングリットが死ぬシーンは感動しました。
「ラニスター家の内輪もめ的裁判」
シーズン4で一番のメインストーリーはこれでしたね。
ラニスター家の四人は、一筋縄ではいかない人たちばかりで、キャラクターとして深みがあって面白いです。
個人的はいい子ちゃんの集まりで明るいお日様を浴びて生きているような、スターク家の面々よりも、よっぽど興味深いです。(スターク家も、今は大変ですが。)
父・タイウィン
冷静冷徹に見えるんですけど、ティリオンをあんなに理不尽に憎んでいるところを見ると、意外に感情豊かな人のような気がします。
「自分の息子が障害を持って生まれたことが許せない」のか「ティリオンのせいで妻が死んだことが許せないのか」でキャラクターが微妙に変わるので、その辺りもっと深く掘り下げて欲しかったです。
嫌悪というよりも憎悪っぽいので、自分は後者じゃないかなあと思っています。
そのほうがキャラクターとしても面白いし。
「どうなのかなあ」と思っていたら、その辺り触れられないまま終わってしまったので、「ただの理不尽な親父」で死んでしまったのが残念です。
この辺りが、原作で補完されているといいなあ。
双子の姉・サーセイ
サーセイはマジで業が深いよなあ(´・ω・`)
頭のてっぺんから爪先まで「これぞ女」っていう存在でいながら、女であることを憎んでいて、男を利用しまくっていながら、男を信じず子供に執着している。
それでいながら、孤独に耐えられず、双子の弟と愛し合っている。
そして、もう一人の弟のことを、殺したいほど憎んでいる。
自分で書いていても訳がわからない(;´Д`)
ただサーセイを見ていると「ああ、なるほどね」と分かります。
ざ・女性☆という感じですね。
女であることへの嫌悪感、愛している人と結ばれない、男を信じることができない、子供に執着、父親との確執、自分の女性としての性的魅力を道具として利用する、と女性が背負いやすいものを背負えるだけ背負っているサーセイは、どれだけ愚かで邪悪だろうと、なんだか許してあげたくなります。
ジェイミーはサーセイのことを心の底から愛しているけれど、サーセイは寂しいだけじゃないかなあ、とか
サーセイがティリオンを憎むのは、ジェイミーがティリオンのことを気にかけるからという嫉妬もあるんじゃないかなあ、とか
色々考えると、どんどん目が離せなくなってきます。
双子の弟・ジェイミー
シーズン3から株がうなぎ上りっぱなしのジェイミー。
ネッドを敵対視していたのは、王殺しに対して、ネッドの対応が冷たかったからなんですね。
反乱を起こしたのはみんな一緒なのに、なんでジェイミーだけ責められるんでしょう??「王の盾」だったとはいえ、民衆を救うためだったのに。かわいそうに。
第四話「誓約を果たすもの」のブライエニーとジェイミーの別れのシーンは、今のところ「ゲーム・オブ・スローンズ」一番の名シーンです。
表向きの立場とか、性格とかそんなものを越えた、本当に心の奥底から騎士としてお互いを認め合い分かりあった、二人の心の交流に感動しっぱなしでした。
ジェイミーの信頼と感謝をブライエニーが受け取り、「誓約破り」と言われ続けているジェイミーのぶんも、命をかけて誓約を果たすことを覚悟している。その思いが口に出さなくても、お互い無言なのに、ジェイミーにちゃんと伝わっている。
良いシーンすぎて、気絶しそうでした。
もうひとつジェイミーは、シーズン4ですごいセリフを吐いていました。
「神はなぜ、オレにお前を愛させたんだ」
文字にすると、すごい破壊力だな。
問題は女の趣味が悪すぎるところだな。
弟・ティリオン
今回は、ティリオンが気の毒すぎて見ていられませんでした。
ティリオンはたぶん、それなりにずる賢いところもあるという設定なんだと思うんですけれど、ドラマだと優しさや真っすぐなところばかりが目立っているので、見ていて辛いです。
ネットでも話題になっていましたけれど、シェイって結局、なんだったんですかね?
裁判で証言するまでは「ティリオンを心の底から愛していて、でも冷たく追い出されたから、愛が憎しみに変わった」という設定で一貫していましたけれど、真意がよく分からないまま終わってしまいました。
タイウィンと初めからつながっていた、という設定も、そんな腹黒い女ならヴァリスからダイヤを受け取るだろうし、ティリオンに対して「ダイヤで追い払おうとした」なんて怒らないだろうに……と思いますし、イマイチよくわかりませんでした。
ちょっと、扱いが雑でしたよね。
まあでもシーズン5はティリオンが自由都市に渡り、デナーリスと会うみたいなので、今から楽しみです。
シーズン4追悼会
ジョフリー
やっと死んだと思ったら、死んだら死んだで厄介な奴だな。
ロック
別に裏設定なかった。ボルトン家の配下だったということで、色々と納得。
ライサ
サイコでびっくりした。男を見る目なさすぎ…(´・ω・`)
オベリン
代理闘士を引き受けたとき、めちゃくちゃ恰好よかったのに、出オチ感が半端なかった。死に方が衝撃的だった。
ピップ
好きだったのに…。
グレン
グレン、すごい立派だった。門を守るとき、グレンが冥夜の守り人の誓約を言うシーンが泣けた。
イングリット
この人も業が深い。でも、ライサの四千倍は幸せだ。
ジェジェン
北に旅立つ前から、自分が死ぬことが分かっていた、という事実が切なかった。
とりあえず合掌~~。

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原作でもティリオンは、同じ運命をたどるのだろうか…。