天気がいいから散歩していたら、突然横からきたダンプカーにはねられた。
どうせいつかは通る道だから、もしくは通ってきた道だからと言っても読みたい気分のときに読まないと心がざわつく。わかっていることを言われるのが一番腹が立つ。
もしゾーイーがフラニーにまったく愛情を持っておらず、全力で殺しにかかったらどうなるか?
もしも高井が刑事ではなく、個人として帆高に向き合ったらどうなるか?
そりゃあこうなるだろ。
としか言いようがない。
「それを言ったら戦争だろ」
ということをお互いに言いまくって、自分で自分を魂までも粉々にして虐殺する話。憂鬱だ。
以下はその他の感想の箇条書き。
話の作り自体はすごく好き。似たアイディアの話はあっても、謎としてここまで盛り上げられるのはすごい。
ノヴァーリスが実在の人物であることに驚いた。アブドル・アルハズラットみたいな存在かと思っていた。
「滝」とセットにした人のセンスに感動。宗教観、世界観、個人とは何か、あらゆる意味でコインの裏表のような二作。
石塚が言う「祈り」を大人になってもずっと続けている、しかもその「祈り」が社会現象になった新海誠はすごいなと改めて思った。
読み終わったあと壁にたたきつけたが、カバーを丁寧にかけなおして本棚にしまった。どうせまたいつか読むだろうな。
「滝」の感想も書きました。