うさるの厨二病な読書日記

厨二の着ぐるみが、本や漫画、ゲーム、ドラマなどについて好き勝手に語るブログ。

【ゲーム感想】「海楼館殺人事件 探偵・癸生川凌介事件譚 Vol.2」 昔なつかしの推理ADVの雰囲気をたっぷり楽しめた。

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ニンテンドーSwitchで「海楼館殺人事件」をプレイした。

元々はアプリ用のゲームなのかな。

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ちょっと短めだけど、値段も500円なので後述する部分以外は満足だ。

 

ストーリーは、大手建設会社の会長が洋上に趣味で建てた海楼館のイベントに主人公たちが招待されて、そこで当の主人が遺体で発見される、というクローズド・サークルミステリー。

 

昔なつかしの形式の推理ゲームで、「はなす」「場所移動」「しらべる」などコマンドを選んで話を進めていく。

その雰囲気は十分味わえるので、「あの懐かしい形式を味わいたい」という人におすすめ。

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肝心のストーリーだけど、

(以下ネタバレあり。核心的な部分は反転)

「現実はそんなものです」パターンだった。

 

前段の推理のほうが話としてずっと面白く、どんでん返しに「真相はもっと地味で単純」なものを持ってくるパターン。

上手くいくと「真相のほうが地味」というのも味なんだけれど、このゲームではちょっと失敗かなと思った。

 

失敗だと思う理由は二つある。

一つ目は真相のほうは、海楼館という館の特異性が一切からんでいないところ。荒唐無稽でもいいから、ミステリー要素を重視して欲しかった。

二つ目は真相のトリック?が「事前に盗んでおいたマスターキーを使っただけ」というのはいくらなんでも、「地味でつまらない」範囲を超えている。

 

どんでん返し前の推理はトリックも動機も壮大で面白かった。

告白の手記も気合が入っていたし「自分に会いに来た生き別れの娘を気付かず殺してしまう」運命の残酷さも良かったのに。

 

過去の因縁が登場人物全員に絡まる真相で、「これぞ本格の醍醐味だ」と思える。こちらのままのほうが個人的には好みだったので残念だ。

本格ミステリーはそもそもジャンル自体が荒唐無稽なところがいいのに。

「現実はそんなものだ」が許されるのは、現実だけだ。

 

ただ昔大好きだったなつかしの推理ゲームの雰囲気が味わえたので、十分満足だった。

 

余談

リメイクされたSwitch版の「ファミコン探偵倶楽部」を買おうかどうしようか悩んでいるときに見つけた。

「ファミコン探偵倶楽部」は細かいところまで覚えているので結局買わなかったけれど、犯人やトリックを忘れていたり最後までプレイしていないゲームも多いので、リメイクを出して欲しい。

「殺意の階層」と「オホーツクに消ゆ」がやりたいなあ。

殺意の階層

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