アニメ「巌窟王」が観たくてdアニメストアfor Prime Videoに入った。30日間無料体験があるので、観終わったら継続するかしないか考えるつもりだ。
「巌窟王」は、子供のころお気に入りだった。
「巌窟王」は子供の時に親が買ってきてくれた児童書シリーズの中でも、特に気に入っていた。
ストーリーがどうこうというより、
・スプーンで洞窟の壁を削る
・死体のフリをして袋の中に隠れる。
・ファリア神父の教育でダンテスが教養を身につける。
・宝物の描写
・ビルフォールが狂気に陥る描写
・ダングラールへの復讐のえげつなさ
こういうディティールにわくわくした。
ストーリーに目がいくようになったのはもう少し大きくなってからだ。
考えてみれば「モンテ・クリスト伯」は究極のNTRだ。
昔の話でもNTRはかなり多いので、古より人をときめかすジャンルなのかもしれない。
アニメ「岩窟王」に興味を持った一番のポイントは、主人公がダンテスではなくアルベールであるところだ。
自分の父親が母親に横恋慕していて、母親の恋人を陥れて、そのことを知らない母親が父親と結婚して自分が生まれた……それを知ったときにどういう気持ちになるのだろう。
他人として見れば「親の罪は子供には関係はない」と思うが、自分自身がそういう身の上だったら複雑な気持ちだ。
原作だとかなりあっさり父親の罪を受け入れているけれど、葛藤するんじゃないかなと思っていたので、アルベールが主人公であることに興味をひかれた。
舞台背景をSFにアレンジしている、登場人物のキャラデも好みだったのでずっと観たかった。
とりあえず第一話を見たので、その感想。
第一話感想
ビジュアル面は独創的で華やかで美しい。色々な挑戦を取り入れているので好みが分かれそうだけれど、自分は好きだ。
「人の生き死にの運命を手中に握ることの恐ろしさ」をアルベールに味合わせることで、ダンテスを生きながら葬り去った父親の罪の深さを追体験させるという筋は良かった。
ただ個人的な好みとしては、語りたいことややりたいことが分かりやすすぎるのが気になる。暗喩が暗喩でありすぎるというか。
まあ第一話だから、インパクト優先でわかりやすくしているだけかもしれない。
アルベールがカードを引くかどうか躊躇っているときに伯爵が寂しそうな表情をしたり、フランツが事あるごとにアルベールへの気持ちを表情に出している。
「言葉に出来ないことを表情で描く」ところがいい。
それだけにカードを引いた後の、アルベールの八つ当たりぶりがしんどい。
おっとりしているように見えて、意外と我儘っぽいな。
一話を見た段階では、筋も面白く、何より伯爵のキャラが魅力的だ。
物静かで憂いと謎に満ちている神秘的な大人。
アルベールが、初対面からすぐに伯爵に傾倒する気持ちがよくわかる。
アルベールが色仕掛けに引っかかってさらわれるシーンは、ちょっと笑ってしまった。
しょうがない奴だな。