うさるの厨二病な読書日記

厨二の着ぐるみが、本や漫画、ゲーム、ドラマなどについて好き勝手に語るブログ。

【「エルデンリング」ストーリーを再考その2】メリナの正体について。

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↑の記事の続き。

 

「エルデンリング」の世界は律が壊れているために、同一人物の別の可能性が同時に具現化している。

例えばモーゴットとモーグは「双子」となっているが、そうであれば「マルギットの拘束具」でモーグも拘束できるのはおかしい。

忌み子と呼ばれた呪われた者たち。

そのただ一人を、特に厳重に拘束するもの。

「双子だから『ほぼ同一人物』という扱いなのでは?」という考え方も出来る……というより、きちんと律に則って世界が構築されているのであればそうとしか考えようがない。

だが「エルデンリング」の世界では「同一人物の別の可能性が同時に具現化することもありうる」ので、「『マルギットの拘束具』でモーグもモーゴットもマルギットも拘束できるということは、この三人は同一人物の別の面(可能性)なのではないか」と考えることもできる。

 

さらに考えを広げていくと、「モーグとモーゴットの関係が『双子』と表記されているということは、「同一人物の可能性が同時に具現化している場合、その関係を血縁として語ることがある」のではないか。

ミリセントとマレニアの関係と同じだ。

実は、私はマレニアの血縁のようなのだ。

私が彼女の子なのか、妹なのか、あるいは分け身なのか、それは分からない。

けれど確かに、彼女との間に、近親の繋がりを感じるのだ。

ミリセントがマレニアに「近親の繋がりを感じ」「分け身かもしれない」と感じるのは、マレニアは「別の世界の自分の可能性」ということだと思う。

マレニアは「ミケラの刃(伴侶)」となることで、黄金律の外に出て「ミケラの聖樹」という別の律の守り手になった。

ミリセントは「黄金律の内部に留まったマレニアの可能性」である。

私はマレニアに、返したい。
かつてマレニアのものだった意志を。
朱い腐敗の呼び声に、人として抗う矜持を。
あのラダーンに伍するために、彼女が打ち捨てた戒めを。

ミリセントがこう語るように、ミリセントはマレニアの「人であるために朱い腐敗を抑え込もうとする意志」である。

マレニアはそれを捨ててラダーンに挑み、ケイリッドを朱い腐敗の世界に変えた。マレニアが捨てた「意志」がミリセントとなりエオニアの沼に生まれた。

 

仮に「マレニアがミリセントの血縁」と表現されていることが「ミリセントはマレニアの別の律内の可能性であること」だとすると、メリナが口にする「母」もそうなのではないか。

前回の記事で考えた通り、メリナが「黄金律の中に留まった場合のラニの可能性」だとするとメリナの母はラニということになる。

メリナはラニが死の呪痕が刻まれた肉体と共に捨てた、「黄金律の内部にあって黄金樹を滅ぼそうとする意志」と考えることが出来る。

 

という考えに基づいてラニ、レナ、メリナの関係をまとめると、

①雪魔女である神人レナは二本指に反逆を試み、死のルーンによってゴッドウィンを殺した。

②その時に「死の呪痕」を肉体に刻まれた。

③「死の呪痕」の刻まれた肉体は捨て、カリーナの書院に隠した。(書院の入り口にいる霊が話す『王女の罪』とは恐らくこれである)

④焼け爛れた肉体(黄金律内のもの)に残った魂がメリナ。

⑤肉体を捨てたレナは自分の体を模した人形の中に移り、魔女ラニとなる。

⑥二本指はラニを黄金律から出さないために、ラニの運命を主る星をラダーンに砕かせ続けさせる。

⑦ラダーンが死に、星(運命)が動き出したため、レナ(夜の律を主る神人)の可能性が解放される。

こういうことではないか。

ラニが黄金樹を燃やすという使命を与える(持つ)のは、ストーリー上のラニの言動を見てもありうると思う。

今のところこの説が一番すっきりするが、また何か思いついたら都度都度考えたい。