うさるの厨二病な読書日記

厨二の着ぐるみが、本や漫画、ゲーム、ドラマなどについて好き勝手に語るブログ。

黒々しく毒々しい本音

【映画感想】「竜とそばかすの姫」 細田守作品がなぜ面白く思えないのか。その理由を小一時間考えてみた。

※この記事には「竜とそばかすの姫」のネタバレが含まれます。未視聴のかたはご注意下さい。 ※タイトル通り、否定的な内容です。 竜とそばかすの姫 中村佳穂 Amazon 細田守の作品は「バケモノの子」以外は全部観ているが、観るたびに一体、なぜ面白くないのだ…

トゥルーエンドでも「狭い閉じた世界」から脱出しきれない「最悪なる災厄人間に捧ぐ」が残念だった。

*この記事は、否定的な感想を述べています。 *若干のネタバレを含んでいます。 最悪なる災厄人間に捧ぐ - PS4 発売日: 2018/08/23 メディア: Video Game 長い。 長い。 長い。 とにかく長い。 このゲームのストーリーは、主人公・豹馬の「罪悪感ループ」に…

「バチェラー3」が面白くていっき見したので、何の遠慮もなく感想を語りたい。

先日読んだ「バチェラー3」の感想が面白かったので、今まで興味がなかった「バチェラー」を見てみた。 バチェラー・ジャパン 予告編 メディア: Prime Video この商品を含むブログを見る あくまで「番組を見ただけの感想」「登場人物たちは、この番組内だけ…

【ゲーム感想】トゥルーエンドのあとも「支配ー被支配」のループから抜け出せない「レイジングループ」にがっくりくる。

*PS4「レイジングループ」と「宇宙よりも遠い場所」の五話のネタバレを含んでいます。 レイジングループ 【同梱特典】特製ステッカー 同梱 - PS4 出版社/メーカー: ケムコ 発売日: 2018/01/25 メディア: Video Game この商品を含むブログ (3件) を見る …

【ドラマ感想】宮部みゆき原作「楽園」のここが気になる。

宮部みゆき原作、仲間由紀恵主演「楽園」を見た。 第1話 メディア: Prime Video この商品を含むブログを見る あらすじ 住宅街で発生した火事によって焼け出された土井崎夫妻は「16年前、中学生だった娘を殺害し、床下に埋めて生活していた」と告白した。 殺…

【映画感想】「実写版デビルマン」は何がダメなのか。

デビルマン 発売日: 2015/08/01 メディア: Prime Video この商品を含むブログを見る 先日、ようやく視聴した。 これで「実写版デビルマン警察」になれる。 感想は「思ったよりは悪くなかった」 その「思った」は、今までさんざん聞いてきた「実写版デビルマ…

PS4「イース8 Lacrimosa of DANA」のストーリーに納得がいかないので、色々と話したい。

PS4版「イース8 Lacrimosa of DANA」を真エンドでクリアした。 イースVIII -Lacrimosa of DANA- - PS4 出版社/メーカー: 日本ファルコム 発売日: 2017/05/25 メディア: Video Game この商品を含むブログ (9件) を見る 任天堂スイッチ版。 イースVIII -Lac…

アニメ版「カオスヘッド」がひどすぎて呆れた。

記事タイトルの通り最初から最後まで批判なので、「カオスヘッド」が好きな人は読まないほうがいいと思う。 ゲーム版はやっていないので、アニメ版のみの話に限定している。 「概念(妄想)と実体の違いは何なのか」 「他者を概念化するとは、どういうこと…

「シュヴァルツェスマーケン」と「破妖の剣」に共通する現象「主人公教」は、物語を蝕み破壊する病だ。

「シュヴァルツェスマーケン」を読んでいるのだが、主人公テオドールの言動にだいぶイライラしている。 何かに似ているなと思ったら、「破妖の剣」にそっくりだ。 「シュヴァルツェスマーケン」の主人公テオドールの周囲で起こった現象と、「破妖の剣」の主…

【アニメ感想】「ISLAND(アイランド)」は、ハードルを下げて見れば面白く見れる。

アニメ「アイランド」全12話を見終わった。 粗筋を見て面白そうだと思って見たのだけれど(なのでゲームは未プレイ)見終わったあと若干感想に困った。 というのは、自分はさほど期待しないでこのアニメを見始めたからだ。 「それほど設定がこっていない、そ…

北川悦吏子脚本ドラマ 「半分、青い」とは何だったのかをもう一度考えてみた。

shinonomen.hatenablog.com 東雲長閑さんに、言及していただきました。ありがとうございます。 東雲さんの記事を読んで、「半分、青い」を前回とは違う角度から眺めてみたくなったのでそれを話したい。 東雲さんの記事から色々と考えるきっかけをいただいた…

【朝ドラ感想】北川悦吏子脚本ドラマ 「半分、青い」とは何だったのか。

北川悦吏子脚本の朝ドラ「半分、青い」が終わった。 このドラマが「自分にとって」どんなドラマだったのか、という感想を語りたい。 放映中の脚本家のツイートは見ていない。小説も読んでいない。 「半分、青い」という物語の個人的な見方 「半分、青い」は…

【アニメ感想】「銀河英雄伝説-Die Neue These-」シーズン1とは何だったのか。

13話で最終回と聞いてびっくりした。 「続きは劇場で」か。 gineiden-anime.com それにしてもだ、シーズンの切り方がおかしくないか? 何でひとつの会戦の途中で切ったんだろう? 終盤のやっつけ具合を見ても、尺を見誤ったとしか思えない。 序盤を見たとき…

恋愛シミュレーション「ドルアーガの塔-Tower of Defender-」について。

恋愛シミュレーションアプリ「ドルアーガの塔 Tower of Defender」 あれ? 「シミュレーヨン」じゃなくなっている。まあ、いいか。 「ドルアーガの塔」がまさかの恋愛シミュレーションゲーム化し、はてブをざわつかせていた。 これは悪魔ドルアーガが塔に封…

篠原千絵「海の闇、月の影」を読んで「当麻克之が嫌いだったなあ」としみじみ思い出した。

篠原千絵の「海の闇、月の影」を読んでいて、「当麻克之のことが嫌いだったなあ」とひさしぶりに思い出した。 海の闇、月の影(1) (フラワーコミックス) 作者:篠原千絵 発売日: 2012/10/05 メディア: Kindle版 少女漫画の相手役の中で、最も受けつけないキ…

レバンガ北海道のエイプリールフールネタについて、Bリーグファンが思ったこと。

これについて。 www.buzzfeed.com 「〇〇と▲▲仲いいじゃ~~ん。もうお前ら、付き合っちゃえよ。つーか付き合ってんじゃねーの?」 ということが「ネタとして扱われる」のは、異性間でもよくあるので、自分は「同性」「異性」の差については特に何かを感じな…

人生で出会った、個人的に「ビミョーなゲーム」とうろ覚えな思い出。

「ビミョーなゲーム」とは 「別につまらなくはないけれど、何か惜しい」ゲームのことだ。 「公平に見てどうこう」というよりは、勝手な思入れや過度な期待、ストーリーやシステムに対する好き嫌いによることが多い。 「普通に考えたら面白いんだろうけれど、…

【漫画】竹良実「辺獄のシュヴェスタ」の打ち切りが残念なので、色々と感想を語りたい。

竹良実「辺獄のシュヴェスタ」全6卷を読み終わった。 辺獄のシュヴェスタ(6) (ビッグコミックス) 作者:竹良実 発売日: 2017/12/22 メディア: Kindle版 編集部の都合なのか、作者の事情なのかは分からないけれど、最後は明らかに駆け足で打ち切りの終わり…

【「オタサーの姫」論】 「姫」とは「無能なカリスマ」のことだ。

「オタサーの姫」について考えだしたらとまらなくなったのでまとめたい。 なぜ「姫」なのか? という疑問。 「姫」と「女王」と「アイドル」の違い 「姫化」のためのふたつの条件。 「あなたは無力である」というメッセージを受け取れるかどうか。 「天然姫…

あの頃、金属バットをフルスイングして世界をボコボコに殴っていた。

少し前から、「コロンバイン銃乱射事件の真実」という本を読んでいる。 コロンバイン銃乱射事件の真実 作者: デイヴ・カリン,堀江里美 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2010/07/10 メディア: ハードカバー 購入: 1人 クリック: 17回 この商品を含む…

個人の思いを、「世間」や「常識」で解体して分かった気になることは罪

togetter.com このまとめ記事を読んだだけの感想です。 誰でも、自分が今まで生きてきた過程の中で、自分独自のフィルターやモノサシを持っていると思います。 他人の話を、自分のフィルターを通してみたり、モノサシで測ったりするのは仕方ない、というかそ…

ドラマ「銀と金」第13話「殺人鬼有賀編」が色々と残念だったので、その理由を書きたい。

Amazonプライムビデオでドラマ「銀と金」の第13話「有賀編」を視聴しました。 第13話 メディア: Amazonビデオ この商品を含むブログを見る 地上波で放送されたドラマが満足の出来だったので楽しみにしていましたが、非常に残念な内容でした。制作スタッフは…

ネットのいいところは「内容の無いコミュニケーション」がいらないところ。

p-shirokuma.hatenadiary.com このエントリーに端を発して、関連エントリーをいくつか読んだ。 「内容の無いコミュニケーション」というのは上手い言い方だな、と思う。 元記事に書いてあることにはほとんど同意で、他人の中で生きていく上で、自分から信頼…

個人ブログに何を求めるのか。公平で礼儀正しい言葉よりも、自己中心的な叫びが聞きたい。

個人ブログに何を求めるか、というのは人それぞれだと思う。 ひと口に「ブログ」と言っても内容も色々だし。 自分は、個人ブログに何を求めているか。 その人が本当に思っていることを聞きたい。 無茶苦茶でも自己中心的でも一方的でも偏っていても、何でも…

【はてなネタ】ブログ読者数について、超個人的考察。

購読システムを、外側から見て考える。 ブログの書き手としては、読者数というのは目に見えるひとつの目安になるし、モチベーションの維持につながる。何であれ、ブログの読者になってくれるということは、大変ありがたい。 読者登録してくださっている方に…

作家が「人に残された最後の職業」ならば、ブログは「人に残された最後の趣味」だと思う。

作家は「人に残された最後の職業」。 「13歳のハローワーク」の公式サイトで、作家という職業には、こんな説明が書かれている。 「作家は人に残された最後の職業で、本当になろうと思えばいつでもなれるので、とりあえず他のことに目を向けたほうがいいです…

ブログ二年生が個人的ブログ論、ブログの好き嫌い、二年目の目標などを語る。

このブログを始めて、もうすぐ一年経ちます。 この一年、ブログを書いてきたり、色々な方のブログを読ませていただいたりして考えたことを、とりとめもなく書こうと思います。 超個人的ブログ論 目的が決まっていないと細かいことを考えても仕方がない 色々…

ブーメラン使いに、ブーメランを習いにいった話。

僕はブーメランについて学ぶために、ブーメラン使いの家に住み込んで修行することにした。 ある日、ブーメラン使いが血まみれになって帰ってきた。 「野原で山犬の群れに会ったんだ」 ブーメラン使いは、真剣な目をして説明を始める。 「奴らは、オレが何も…

【「破妖の剣」完結記念】前田珠子にみる、物語の設定を自ら破壊してしまう長編に向かない作家像。

子供のころから読んでいた「破妖の剣」が完結した 先日、コバルト文庫で長い間、巻を重ねてきた「破妖の剣」シリーズがついに完結したという話を聞いた。 破妖の剣6 鬱金の暁闇30 (集英社コバルト文庫) 作者: 前田珠子 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2017…

物語における「信頼のできない語り手」の技法と、語り手としてのブロガー考。

「信頼のできない語り手」とは。 「信頼のできない語り手」という技法を用いている物語があります。 主に推理小説やサスペンス、ホラーなどのジャンルに用いられる技法です。 「信頼のできない語り手」に物語を語らせることによって、物語自体にトリックを…