うさるの厨二病な読書日記

厨二の着ぐるみが、本や漫画、ゲーム、ドラマなどについて好き勝手に語るブログ。

2021-06-01から1ヶ月間の記事一覧

「創作は『悪』を描くもの」だと思っていた。

以前から言われていたことだけれど、創作内の物事に現実の倫理観を当てはめて批判する、しかもそれを表明する人が増えているらしい。 そうは言ってもごく一部だろう。 世の中は色々な人がいるし。 感想や意見を表明するのは自由だし。 それくらいの気持ちだ…

「『八九六四』を読んで」 気軽な気持ちで「ネットで民主化運動」をしていた人の運命が過酷で、読んでいて辛かった。

天安門事件に当時関わった人をインタビューして、参加者の生の声やその後の人生から「天安門事件」を浮かび上がらせようとする「八九六四完全版 『天安門事件』から『香港デモ』へ」を読んでいる。 八九六四 完全版 「天安門事件」から香港デモへ (角川新書)…

「八人との対話」の中で、立花隆と司馬遼太郎の対話「宇宙飛行士と空海」が面白かった。

立花隆の訃報を聞いて、今まで読んだ立花隆の本のことを思い出した。 「東大生はバカになったか」は、内容はともかく語り口が余り好きになれなかった記憶がある。 実際の講義を元にしている「脳を鍛える」のほうが面白かったと思い、探したら家にも「脳を鍛…

「三島由紀夫VS東大全共闘 50年目の真実」メモと感想。三島由紀夫というスターと尖がっている学生たちの舌戦が理屈抜きで面白かった。

前から観たかった「三島由紀夫VS東大全共闘 50年目の真実」を見た。 最初にまとめ的な全体の感想を書き、次に個々のお題についての自分が興味を持った部分のメモと感想。 *各種話の内容や引いた思想の内容は、自分が理解した限りです。正確な内容は自分で…

NHK大河ドラマ「青天を衝け」第18回までの感想 すごく面白いが、一体どこがそんなに面白いのか。

凄く久しぶりに「観終わったあと、一週間後の放送が楽しみな感覚」を味わっている。 大河ドラマ「青天を衝け」|NHKオンライン 日曜日の八時にはテレビの前に正座待機するくらい面白い。 一体何がそんなに面白いのか、考えてみた。 一番大きい要素は、主人公…

アンチミステリにして思想小説にして青春小説。多元的宇宙を持つ 奥泉光「ノヴァーリスの引用」

前回の感想は衝撃の余り取り乱してしまったので、「どうせまたいつか読むだろう」と書いた通り、気持ちを落ち着けて再読してみた。 *以下ネタバレが含まれます。 ノヴァーリスの引用/滝 (創元推理文庫) 作者:奥泉 光 東京創元社 Amazon 前回はラストの衝撃…

「進撃の巨人」最終巻まで読んだ感想。「進撃の巨人」のここが好きだった。

「進撃の巨人」最終巻34巻を買った。読んだ。終わった。終わってしまった。 進撃の巨人(34) (週刊少年マガジンコミックス) 作者:諫山創 講談社 Amazon こういう終わり方になるとは思わなかったし、最終回を読んだ直後は「こんなに綺麗に終わっていいの…

【映画感想】細田守監督「未来のミライ」を面白く見るたったひとつの方法

自分は細田守監督作品とは余り相性がよくない。 「時をかける少女」「サマーウォーズ」「おおかみこどもの雨と雪」と三作観て、「自分には合わないな」と思ったので、その先の作品は観ていなかった。(「時をかける少女」は良かった。) 今更ながらアニメ映…

「面白いものを共有したい」ではなく、「共有できるものが面白い」になるのはキツイ。

タイトルで全てなので、これ以上書くこともないのだけれど、創作について「わからないものはつまらないと思われるようになった」という話を目にしたので、それについて。 興味を持って触れてみた。 ところが読み(見)続けて、考えてみてもわからない。「だ…

【ゲーム感想】「海楼館殺人事件 探偵・癸生川凌介事件譚 Vol.2」 昔なつかしの推理ADVの雰囲気をたっぷり楽しめた。

ニンテンドーSwitchで「海楼館殺人事件」をプレイした。 元々はアプリ用のゲームなのかな。 ちょっと短めだけど、値段も500円なので後述する部分以外は満足だ。 ストーリーは、大手建設会社の会長が洋上に趣味で建てた海楼館のイベントに主人公たちが招待さ…