このブログでおススメの記事を選びました。比較的、多くの方に読んでいただいているものです。ジャンルは小説や漫画、ドラマの批評・感想・管理人うさるの考え方などです。少しでも面白いと思っていただければ幸いです。 特におすすめしたいものはブログカー…
2023年12月からは、ブログは月一回程度の更新にして、noteをメインに書くことにしました。 note.com 両方愛着があるので悩んだけれど、色々考えた末、そうすることにしました。 よろしければフォローをお願いします。 ↓色々考えた痕跡。 何もかもやることは…
少し前に「済州島四・三事件」に興味を持った。 この事件は韓国でも長く触れられることのない件だったが、2000年代に入ってようやく公に解明しようという機運になった。 日本だと金石範の「火山島」が有名なので読んでみた。 火山島 1 作者:金 石範 文藝春秋…
オパールの炎 作者:桐野夏生 中央公論新社 Amazon 桐野夏生のインタビューを読んだことをきっかけに、ずっと読みたいと思っていた「オパールの炎」を読んだ。 一気読みしてしまった。 桐野夏生の作品は、何よりまず創作として抜群に面白い。先が気になって、…
すべての美しい馬 (ハヤカワepi文庫) 作者:コーマック マッカーシー 早川書房 Amazon コーマック・マッカーシーの小説は、初めて読んだあとたいてい続けてもう一度読み返すのだが、「すべての美しい馬」は一度しか読まなかった。 親友同士二人の少年が家出し…
戦前の共産党の組織はレーニンが作ったボルシェビキを元型としており、さらにボルシェビキはロシアで生まれた過激派組織「人民の意志」をモデルにして作られているという話を読んだ。 「人民の意志」に影響を与えたネチャーエフは、ドストエフスキーの「悪霊…
www.jp.square-enix.com 「パラノマサイト」をクリアした。プレイ時間は10時間いかないくらい。 プレイしているあいだ、ずっと懐かしかった。 オカルトと過去の事件、現在の状況が複雑に絡み合った謎だらけのストーリー。 様々な登場人物の選択や思惑が絡み…
www.saiusaruzzz.com ↑の本を読み終わったタイミングで、ちょうどNHKで1998年に制作されたルワンダの虐殺についての番組を放送していたので、合わせて見てみた。 「なぜ隣人を殺したか」は、94年4月のジェノサイドの時に、幼い甥と姪を殺してしまった少年フ…
日本語で出版されている中では一番ルワンダで起こったジェノサイドについて詳細に描かれている「ジェノサイドの丘」を読み終わった。 ジェノサイドの丘〈新装版〉―ルワンダ虐殺の隠された真実 作者:フィリップ・ゴーレイヴィッチ WAVE出版 Amazon この本を読…
ストーリーの大まかな全体像について考えたことのまとめ。 「エルデンリング」のストーリーの前提 「律」が壊れているので、時系列や因果律が乱れている。 現在と過去と未来が同時に事象化しており、一人の人物(の可能性)が必ずひとつの実体に集約されてい…
*本記事はネタバレ感想です。未視聴のかたはご注意ください。 第一話 濃すぎる家族の全力介護が始まる! Amazon 遅らばせながら宮藤官九郎脚本「俺の家の話」全10話を見た。 「俺の家の話」は、介護される父親と介護をする息子の親子愛、そして家に住む兄弟…
アマネ†ギムナジウム(1) (モーニングコミックス) 作者:古屋兎丸 講談社 Amazon 後半は不満があるのだが真相が解明されるまでの前半部分が凄くよかったので、紹介したい。 創作好きなら、笑いと共感と苦笑いと変な声がいっぺんに出ること請け合いである。 …
「100分de名著」で取り上げられて話題になったジーン・シャープ「独裁体制から民主主義へ ー権力に対抗するための教科書ー」を読んだ。 独裁体制から民主主義へ―権力に対抗するための教科書 (ちくま学芸文庫) 作者:ジーン シャープ,Sharp,Gene 筑摩書房 Amaz…
ビラヴド (ハヤカワepi文庫) 作者:トニ モリスン 早川書房 Amazon アフリカ系女性で初めてノーベル文学賞を受賞したト二・モリスンが、実際の事件を基に奴隷制度の傷痕について描いた話。 奴隷としての過去を持ち、現在は自由の身になったセサは、娘のデンヴ…
*前回。 www.saiusaruzzz.com これまで「自分は宮廷の権力闘争に興味はないし、藤原家の行く末もなるようになればいい」と距離を取っていた道長がいよいよ後に最高権力者になる片りんを見せ始めた。 痣だらけの顔の道兼と対峙した時、今まで通り気圧される…
楽しみにしていた今期の大河ドラマ「光る君へ」の第一話、第二話を見たのでその感想。 「面白かった。先が楽しみ」 「豪華で実力派の俳優陣の演技を見ているだけで楽しい」 全体的にはこういう感想だが、強いて言えば「個人のストーリー」と「(宮廷政治など…
変な家2 ~11の間取り図~ 作者:雨穴 飛鳥新社 Amazon 一見無関係に見える11の間取り図とそこにまつわる謎から、背後に隠れている不気味なストーリーが浮かび上がる「変な家2」を読み終わった。 ひとつひとつの間取りにまつわる話は、単体だけでも面白い。 …
「ドラゴンクエストビルダーズ2 破壊神シドーとからっぽの島」をクリアした。 ストーリーをクリアして、自由にビルド出来るこれからが本番という感じだが、せっかくなのでストーリーモードの感想を一通り述べたい。(ネタバレ注意) 〔新価格版〕ドラゴンク…
立花隆の「日本共産党の研究(一)」を読んでいる。 日本共産党の研究(一) (講談社文庫) 作者:立花隆 講談社 Amazon その中に書かれたこの文章が良かった。 私の基本的な社会観はエコロジカルな社会観である。多様な人間存在、多様な価値観、多様な思想の…
www.saiusaruzzz.com 相変わらずゲームブック「ドルアーガの塔三部作」実況を見ている。 見ているうちに久しぶりに手書きマッピングをしたくなった。 ©しのゲーム 見るだけでときめく。 自分が知っている限りだと、ブロック(スクエア)数が表記されていて正…
*本記事には「賭博黙示録カイジ」のネタバレが含まれます。 『賭博堕天録カイジ 24億脱出編』 【無料公開中】 | ヤンマガWeb 「カイジ」の「24憶脱出編」の冒頭数話が無料公開されていたので、読んでみたら面白かった。 (引用元:「賭博堕天録カイジ 24…
「資本論」入門書二冊目「ゼロからの『資本論』」を読んだ。 ゼロからの『資本論』 (NHK出版新書) 作者:斎藤 幸平 NHK出版 Amazon 池上彰の本が「わかりやすく伝えること」を第一にしているのに対して、「ゼロからの『資本論』」は著者の視点や主張がかな…
note.com ↑の話の続き&補足。 いま読んでいる「火山島」の7巻に、ドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」のオマージュシーンが出てきた。 反政府組織の裏切者である柳達鉱(ユ・タルヒョン)を、主人公の李芳根(イ・バングン)が糾弾する。 このシーン…
池上彰の講義の時間 高校生からわかる「資本論」 (集英社文庫) 作者:池上 彰 集英社 Amazon 「資本論」の入門書を読み比べてみよう企画第一弾として、池上彰の「高校生からわかる『資本論』」を読んだ。 本書でも言われている通り、「資本論」はマルクス特有…
ゲームブック「ドルアーガの塔一巻『悪魔に魅せられし者』」の実況動画を見ている。 #1 ドルアーガの塔で遊びます!【ゲームブック実況】 - YouTube ただ文章を読み上げるだけだったらどうなのか? と疑心暗鬼で見てみたが、 「ドラゴンクエストビルダーズ2…
竹田教授の哲学講義21講―21世紀を読み解く 作者:竹田 青嗣 みやび出版 Amazon ↑をもう一度読み直して、学んだこと考えたことのまとめ。 この本を三回通読して、自分が勘違いしていた*1と気付いた。 この記事では、自分が「哲学とはそういうものだったのか」…
経済学に何ができるか - 文明社会の制度的枠組み (中公新書) 作者:猪木 武徳 中央公論新社 Amazon メインは経済の話だが、それ以外もなぜそんな社会制度があるのか、どんなリスクに対応しているか、ということが書かれていて面白かった。 副タイトルである「…
*既刊のネタバレが含まれます。 葬送のフリーレン(11) (少年サンデーコミックス) 作者:山田鐘人,アベツカサ 小学館 Amazon 以前から気になっていたけれど、「葬送のフリーレン」を検索にかけると、「関連性の高い検索」で「つまらない」が出てくる。*1 …
※既刊11巻までの若干のネタバレがあります。未読のかたはご注意ください。 別に魔法じゃなくたって… 種﨑敦美 Amazon 「葬送のフリーレン」のアニメがついに始まった。 第一話を見て(おこがましくて申し訳ないが)「アニメになるならこういう要素を取り入れ…
「降り積もれ孤独な死よ」の6巻が発売された。 話も佳境に入っているようなので、頭の整理がてらストーリーの時系列と残っている謎をまとめてみた。 *ストーリーの時系列は単行本の末尾に掲載されているけれど、自分がわかりやすいように書き直してみた。 …