うさるの厨二病な読書日記

厨二の着ぐるみが、本や漫画、ゲーム、ドラマなどについて好き勝手に語るブログ。

よく読まれている、このブログのおススメの記事

このブログでおススメの記事を選びました。比較的、多くの方に読んでいただいているものです。ジャンルは小説や漫画、ドラマの批評・感想・管理人うさるの考え方などです。少しでも面白いと思っていただければ幸いです。 特におすすめしたいものはブログカー…

noteと一次創作も書いています。

時事問題や考え方などはnote、読書感想(本、漫画、アニメ、ゲームなどの感想や考察)はブログ、で住み分けて書いています。 note.com 一次創作もしています。(苦虫名義) なろう「https://mypage.syosetu.com/2352249/」 カクヨム「苦虫(@moruboru) - カ…

こんな風に物語を読んでいる。

ブログを書くようになってから、「物語を読む」とはどういうことかを特に考えるようになった。 このブログを書いている人は、こんな風な考え方に基づいて創作を読んで、感想を書いているんだなあと心にとめて記事を読んでくれると嬉しいと思い、自分の物語の…

【NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」感想】頼朝の突然の死で前半戦終了。「鎌倉という磁場」によって、人間関係が徐々に歪んでいく恐ろしさから目が離せない。

第26回「悲しむ前に」で頼朝が死んだ。 一時の「神回」続きから、ここ数回はそれなりの面白さに落ち着いていた。(それでも十分面白いのだが) しかし頼朝の死で、周囲の人間関係の不穏さが増して、自分が期待する面白さが戻ってきそうな予感がする。 特集 …

「労働組合運動」というと、「沈まぬ太陽」を思い出す。

労働者版のフェミニズムみたいなのってないかな? 完全にマジカルバナナ*1だが、「労働者の組合運動」を描いた「沈まぬ太陽」一巻二巻のことを思い出したので、話したい。 読んだのが大昔なので、かなりうろ覚えな記憶の感想だ。 「沈まぬ太陽」の第一巻第二…

【漫画感想】「逃げ上手の若君」既刊6巻まで。北条時行が主人公の貴種流離譚。いいなと思ったところ、気になったところ。

鎌倉幕府最後の執権・北条高時の息子で、幕府が滅んだあと、わずか八歳で流浪の身になった北条時行の一代記。 逃げ上手の若君 1 (ジャンプコミックスDIGITAL) 作者:松井優征 集英社 Amazon 「鎌倉殿の13人」が面白いこともあり、馴染みがない人物なのでこの…

【「進撃の巨人」キャラ語り】「自分の物語を生き続けたグリシャ」は、自分がなったかもしれない「父親像」そのものだった。

人生で「父親」になることがないだろう自分が、もし父親になっていたらこうなっていたかもしれない、と思う「父親像」が「進撃の巨人」のグリシャだ。 自分の中で「父親」は「父でもあり息子でもある存在」だ。*1 「父親」は、突然「父親」として生まれ出る…

【書評】立花隆「中核VS革マル」上下巻  思想集団の対立は、どのようにしてエスカレーションし続けるのか。

立花隆の「中核VS革マル」上下巻を読み終わった。 中核VS革マル(上) (講談社文庫) 作者:立花隆 講談社 Amazon 有名な連合赤軍事件を始め、学生運動の話を見ていると多数の党派と思想が飛び交う。 「ブントって何?」「革共同って何?」ということが整理…

【映画感想】「ちょっと思い出しただけ」 そもそも別れた人の誕生日って、覚えているものなのか?

池松壮亮と伊藤沙莉が演じる元恋人同士の二人が、付き合っていた頃の六年間を思い出すラブストーリー。 監督脚本が「君が君で君だ」の松居大悟だったので、期待値高めで見始めた。 *ネタバレ注意。 ちょっと思い出しただけ 池松壮亮 Amazon 驚くくらい何も…

「『自分を受け入れ愛してくれるが、他人に対しては受け入れがたい振る舞いをする相手』をどう考えるか。という恋愛モノの鬼門のテーマばかりを描いていた作家が確かいたような」→あの作家でした。

www.saiusaruzzz.com 「私だけに優しい、私だけを愛してくれる人」という、恋愛モノの相手役の究極の形である「自分を受け入れ愛してくれるが、他人に対しては受け入れがたい振る舞いをする相手」をどう考えるか。 恋愛モノにおいて、これは鬼門のテーマだ。…

【漫画感想】フシアシクモ「大蛇に嫁いだ娘」2巻まで 畏怖と恋愛のバランスがとてもいい。「恋愛漫画の鬼門と言えるテーマ」への答えも期待してしまう。

フシアシクモ「大蛇に嫁いだ娘」を既刊二巻まで読んだ。(*ネタバレ注意) 大蛇に嫁いだ娘 (1) (ビームコミックス) 作者:フシアシクモ KADOKAWA Amazon 読む前は、「大蛇である必然性がなく、普通の人間の男で代替しても不自然でなくなるのだろうな」とい…

父の話。

ここ一年、ずっと体調が悪かった父親が今日、緩和ケア病棟に入ることが決まり、手続きをしてきた。 昨日、父と話して感じたことを、急に書きたくなった。 いま「彼は早稲田で死んだ 大学構内リンチ殺人事件の永遠」という本を読んでいる。 1972年に革マル派…

【アニメ感想】「整形水」 韓国発のサイコスリラー。「何だ、このテンプレ話は」と思っていたらオチで仰天した。

韓国のアニメ映画「整形水」をアマプラで視聴した感想。 整形水(字幕版) Moon Nam-sook Amazon 不美人な容貌のせいで周りから蔑まれる不遇な立場にある、メイク係のイェジの下に、塗るだけで姿形を変えられる「整形水」の紹介メールが届く。 長い間、容貌…

日経ビジネスの「ウクライナ危機に関するエマニュエル・トッドのインタビュー」が一読では理解しづらかったので、詳しく考えてみた。

business.nikkei.com business.nikkei.com 日経ビジネスに掲載されたエマニュエル・トッドの、ウクライナ危機に関するインタビュー記事前後編を読んだ。 ザっと読んだだけだと言いたいことがわかりづらかったので、前後編を通してもう一度詳しく読んでみた。…

【エルデンリングキャラ語り】「狂い火の病の起原」で「歴史上、最も憎悪された男」シャブリリのことがとっても気になる。

相変わらず「エルデンリング」をプレイしているが、「狂い火」と「狂い火の起原」と言われるシャブリリのことが気になって仕方がない。 シャブリリ関連のフレーバーテキストは、「シャブリリのブドウ」「シャブリリの禍」「シャブリリの叫び」くらいだ。 攻…

「ドストエフスキーって難しいの?」→「難しいけれど、難しさに着目しなくてOK」

ブログ記事をいくつも書いているも通り、ドストエフスキーが好きだ。 他の古典小説は(探せばあるのだろうけれど)余り感想を見かけないのに対して、ドストエフスキーは特に探さなくても言及している人をちらほら見かけるので人気があるのだろうなと思う。 …

【小説感想】「騎士団長殺し」 どうした? 村上春樹。

*ネタバレがあります。未読の人はご注意下さい。 「騎士団長殺し」(上)(下)を読み終わった。 騎士団長殺し(第1部~第2部)合本版(新潮文庫) 作者:村上春樹 新潮社 Amazon 下巻の途中から「えっ?」と声が出っぱなしだった。 元々「騎士団長殺し」…

【ドストエフスキー「悪霊」人物語り】自分が自由であることを証明するために死んだ男・キリーロフが好きだった。

ドストエフスキーの「悪霊」の中で、自分が自由であることを証明するために拳銃自殺をする男がいたと記憶しているんだけど (引用元:「騎士団長殺し」村上春樹 新潮社 P249) したな、自分の前でキリーロフの話を! と鼻息荒くキリーロフのことを思い出した…

村上春樹「騎士団長殺し」の雨宮継彦のエピソードを読んで、アニメ「平家物語」の平維盛がなぜ死を選んだかがようやくわかった。

www.saiusaruzzz.com 「アニメ平家物語」の時に書いたが、「向いていない、出来ないとわかっていることを人が無理やりやらされる描写」がかなり苦手だ。 その「やらされる人」が、その場にどうあっても適合できない、しかし文句も言えないような人柄の場合、…

【漫画感想】「これは恋のはなし」。恋愛モノの出来レースとユートピア構造は、相性が悪い。

*タイトル通り、否定的な感想です。 *ネタバレ注意。 これは恋のはなし(1) (ARIAコミックス) 作者:チカ 講談社 Amazon 「これは恋のはなし」全11巻を読み終わった。 この話は、同じ孤独を抱える31歳の作家と10歳の少女の十年にわたる交流の話だ。少…

「アフリカの白い呪術師」 自分が生きている現代社会とはまったく違う認識・思考パターンがあることを教えてくれる。

読んでいる間は凄く面白い、というわけでもないのに、時間があるとふと読んでしまう。そんな本のひとつだ。 通して読むのは四回めくらい。読めば読むほど面白い。 アフリカの白い呪術師 (河出文庫) 作者:ライアル ワトソン 河出書房新社 Amazon てんかんとい…

【NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」第17回「助命と宿命」感想】 義高を死に追いやったものの恐ろしさ。 

www.saiusaruzzz.com 「神回」という言葉は余り好きではないけれど、そうとしか言いようがない時もある。ただ第12回「亀の前事件」も凄くよかったので、この後「ずっと神回」状態になってしまい、「神回=いつも通り面白い」になりそうな予感がする。 と書い…

【ゴールデンカムイキャラ語り】狂気の父性愛・鶴見篤四郎の悪役としての魅力について。

*ネタバレ注意。 www.saiusaruzzz.com 上記の記事に書いた通り、自分は「ゴールデンカムイ」の世界は鶴見が体現している「狂った父性愛」によって駆動している世界だと思っている。 ①「人が人を殺す」(争う)のは、恐怖や憎悪ではない。政治思想でもない。…

【漫画感想】野田サトル「ゴールデンカムイ」を最終話までいっき読みした。愛情という神を求めて狂う男たちの物語。

完結したら単行本を買って読もうと思っていた「ゴールデンカムイ」だが、バズっていた金カム増田を読んだことをきっかけに、いっき読みした。 いやあ面白かった。 単行本で大幅に加筆するらしいのでそれを読んだらまた何か書くかもしれないが、とりあえず本…

「ハイコンテクストだからこそ意味を考えたくなるコンテンツ」について。

「ハイコンテクストすぎて意味がわからん」と途中で投げ出すものもあれば、「ハイコンテクストだからこそ意味を考えたくなる」ので、何度も通読して寝食も忘れて文章ひとつ、語ひとつの意味まで考えたくなる作品もある。 今回は後者の「ハイコンテクストだか…

木村汎「プーチンとロシア人」を読んでわかったことは、「自分がいかに日本人か」ということだった。

*二章までの感想。 www.saiusaruzzz.com 木村汎の「プーチンとロシア人」を読み終えた。 「国民性」という曖昧なものについて述べるに際して、著者は「おわりに」でこのような注意書きを寄せている。 また「国民的性格」という概念はきわめてとらえどころな…

【NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」人物語り】第15回「足場固め」でTwitterのトレンドに「頼朝嫌い」が入っていたが、自分は今回は頼朝に好感を持った。

*ネタバレ注意。 『鎌倉殿の13人』佐藤浩市、最も頼りになる者の切ない最期 「頼朝嫌い」がトレンド入り(リアルサウンド) - Yahoo!ニュース 昨日の第15回「足固めの儀式」は衝撃的な面白さだった。 「神回」という言葉は余り好きではないけれど、そうとし…

【漫画感想】高野苺「orange」7巻 主人公・翔の父親が毒親すぎてドン引きしたが、何はともあれ真エンドに到達出来て良かった。

orange : 7 ―大切なあなたへ― 【電子コミック限定特典付き】 (アクションコミックス) 作者:高野苺 双葉社 Amazon おおっ、7巻が出ていたのか。 これが真エンドということなので、さっそく購入。 萩田視点、貴子視点、アズ視点、須和視点全部入っていてよか…

「村上春樹の作品はここで好みが分かれる」という超個人的な作品の分類

※この記事には、村上春樹の作品のネタバレを含まれています。未読の人はご注意下さい。 前回書いた「騎士団長殺し」の記事で、 www.saiusaruzzz.com 自分の感じた限りだと、村上春樹の小説はこの「自己の領域を広げる『仮説』の可能性」について書いているこ…

【小説感想】村上春樹「騎士団長殺し」の上巻に出てきた、凄く印象的な会話を読んで考えたこと。

村上春樹の「騎士団長殺し」の第一部「顕れるイデア編」を読み終わった。 騎士団長殺し―第1部 顕れるイデア編(上)―(新潮文庫) 作者:村上春樹 新潮社 Amazon 最初のほうは「つまらなくはないけれど」と思っていたが、第一部の途中からじわじわ面白くなっ…