うさるの厨二病な読書日記

厨二の着ぐるみが、本や漫画、ゲーム、ドラマなどについて好き勝手に語るブログ。

よく読まれている、このブログのおススメの記事

このブログでおススメの記事を選びました。比較的、多くの方に読んでいただいているものです。ジャンルは小説や漫画、ドラマの批評・感想・管理人うさるの考え方などです。少しでも面白いと思っていただければ幸いです。 特におすすめしたいものはブログカー…

現在は、noteと一次創作をメインに書いています。

2023年12月からは、ブログは月一回程度の更新にして、noteをメインに書くことにしました。 note.com 両方愛着があるので悩んだけれど、色々考えた末、そうすることにしました。 よろしければフォローをお願いします。 ↓色々考えた痕跡。 何もかもやることは…

太平洋戦争(十五年戦争)とは何だったのか&村上春樹が語るノモンハン事件について

日本の歴史 (25) 太平洋戦争 (中公文庫) 作者:林 茂 中央公論新社 Amazon 太平洋戦争(十五年戦争)は、知れば知るほど何なんだろうなという思いが強くなる。 「戦争は自国も他国も含めて多くの人が犠牲になる、悲惨であり起こしてはいけないものだ」 そうい…

【漫画感想】佐藤秀峰「特攻の島」のどこが凄いかを語りたい。

※この記事には「特攻の島」全9巻のネタバレが含まれます。未読のかたはご注意ください。 人間魚雷と言われた兵器「回天」に乗り込む若者たちを描いた「特攻の島」全9巻を読んだ。 特攻の島 完全版1 作者:佐藤秀峰 佐藤漫画製作所 Amazon 凄い話だった。 普…

「昭和恐慌」からファシズムが生まれた流れは、現代と重なる部分が多い。

日本の歴史 24 (中公文庫 S 2-24) 作者:大内 力 中央公論新社 Amazon 昭和恐慌の流れを読んでいると現代の状況と重なる部分が多い。 資本主義においてはだいたい同じようなことが問題として起こって、似たような流れになるのかなと感じたので、大まかにまと…

「歴史を知ること」は難しい。

少し前に「済州島四・三事件」に興味を持った。 この事件は韓国でも長く触れられることのない件だったが、2000年代に入ってようやく公に解明しようという機運になった。 日本だと金石範の「火山島」が有名なので読んでみた。 火山島 1 作者:金 石範 文藝春秋…

【小説感想】嘲笑われ、消されたフェミニストを通して描かれる怒り 桐野夏生「オパールの炎」

オパールの炎 作者:桐野夏生 中央公論新社 Amazon 桐野夏生のインタビューを読んだことをきっかけに、ずっと読みたいと思っていた「オパールの炎」を読んだ。 一気読みしてしまった。 桐野夏生の作品は、何よりまず創作として抜群に面白い。先が気になって、…

【小説感想】コーマック・マッカーシー「すべての美しい馬」 初読では、びっくりするくらい話を読めていなかった。

すべての美しい馬 (ハヤカワepi文庫) 作者:コーマック マッカーシー 早川書房 Amazon コーマック・マッカーシーの小説は、初めて読んだあとたいてい続けてもう一度読み返すのだが、「すべての美しい馬」は一度しか読まなかった。 親友同士二人の少年が家出し…

ボルシェビキから新左翼まで、思想の流れの原点がわかる「ネチャーエフ ‐二ヒリズムからテロリズムへ‐」

戦前の共産党の組織はレーニンが作ったボルシェビキを元型としており、さらにボルシェビキはロシアで生まれた過激派組織「人民の意志」をモデルにして作られているという話を読んだ。 「人民の意志」に影響を与えたネチャーエフは、ドストエフスキーの「悪霊…

【ゲーム感想】「パラノマサイト FILE23 本所七不思議」 こういうゲームがもっともっとプレイしたい。

www.jp.square-enix.com 「パラノマサイト」をクリアした。プレイ時間は10時間いかないくらい。 プレイしているあいだ、ずっと懐かしかった。 オカルトと過去の事件、現在の状況が複雑に絡み合った謎だらけのストーリー。 様々な登場人物の選択や思惑が絡み…

「なぜ隣人を殺したか ルワンダ虐殺と煽動ラジオ放送」を、現代の問題を語るために用いるのは問題が多いのでは。

www.saiusaruzzz.com ↑の本を読み終わったタイミングで、ちょうどNHKで1998年に制作されたルワンダの虐殺についての番組を放送していたので、合わせて見てみた。 「なぜ隣人を殺したか」は、94年4月のジェノサイドの時に、幼い甥と姪を殺してしまった少年フ…

ルワンダのジェノサイドはなぜ起こったのか。「ジェノサイドの丘 ルワンダ虐殺の隠された真実」を読んで考えたこと

日本語で出版されている中では一番ルワンダで起こったジェノサイドについて詳細に描かれている「ジェノサイドの丘」を読み終わった。 ジェノサイドの丘〈新装版〉―ルワンダ虐殺の隠された真実 作者:フィリップ・ゴーレイヴィッチ WAVE出版 Amazon この本を読…

【エルデンリングストーリー考察】三つの世界の可能性=源流から、ストーリーの全体像を考える。

ストーリーの大まかな全体像について考えたことのまとめ。 「エルデンリング」のストーリーの前提 「律」が壊れているので、時系列や因果律が乱れている。 現在と過去と未来が同時に事象化しており、一人の人物(の可能性)が必ずひとつの実体に集約されてい…