ゲームブック「ドルアーガの塔一巻『悪魔に魅せられし者』」の実況動画を見ている。
#1 ドルアーガの塔で遊びます!【ゲームブック実況】 - YouTube
ただ文章を読み上げるだけだったらどうなのか? と疑心暗鬼で見てみたが、
「ドラゴンクエストビルダーズ2」を使ってマップを立体迷路で再現して、横には平面図とステータスを出している。
普通に3Dダンジョンのゲームになっている。
*体長2メートルあるダブルヘッドのイラストが個人的にツボだった。
実況主のしのさんが、真剣に楽しんでプレイしているので(戦闘もちゃんとサイコロを振ってやっている)展開を知っていても見ていて楽しい。
「嘘をついている人間がいる」と言われる五階の囚人部屋の展開も誰が嘘をついているか知っているのでニヤニヤして見ていたら*1、「全員、嘘をついている可能性があるよね」と言っていてビビった。
その発想はなかった……orz
動画を見て改めて「ゲームブック・ドルアーガの塔」は名作だとしみじみ思った。
マッピングする楽しさや、何が起こるかわからない面白さ、ダンジョン探索に慣れてきたと思ったら今までとは異なった展開に遭遇する意外性。
文章を読んでサイコロを振るという、今の時代から見れば「なぜわざわざそんなことを」と思うようなジャンルだが、不自由で限られた情報だからこその面白さが凝縮されている。
子供のころ、ゲームブックが大好きだった。
その中でも鈴木直人は自分にとって「ゲームブックの神」のような存在だった。
どの作品もその作品ならではアイディアやシステムが詰め込まれていて、何度やっても飽きなかった。
何度か書いているが、一番好きなのは「ティーンズ・パンタクル」だ。
昼間、街を探索して危険な夜に備える「昼と夜で世界が変わる」という作りが良かったし、周りの人間が少しずつレプリカンと入れ替わっていく、だが誰が入れ替わっているかわからない。日が経つにつれて状況が悪化していく、時限式のストーリーが良かった。
コメント欄に「スーパーブラックオニキス」を上げていた人がいた。
「スーパーブラックオニキス」はシステムが複雑で、子供のころ理解するまで時間がかかった。
レベル3(だったっけな)の回転扉の迷宮を一生懸命マッピングした記憶がある。懐かしい…。
*タイトルとイラストが変わっていた。
試し読みしたら普通に面白そうなので買った。500円だし。
ゲームブックはほとんど絶版になり、幻想迷宮書店が復刻して広めている状態だ。
──スタートダッシュを切った「ドルアーガの塔」三部作のインパクトは大きかったですよ。
酒井氏:Amazonのレビューでは、「おっさんホイホイ」とか言われてましたね。(笑)
上記の記事でこう書かれているが、しのさんは「ゲームブック」そのものを知らなかったが、凄く楽しんでいる。「ゲームブックを知らない世代」の中にも「文章だけのゲーム」を好む人がいるんじゃないかな。
そういう人が「ゲームブックという存在」を知って広めてくれるのは、媒体にとって意義が凄く大きいと思うので紹介したかった。
動画を見て思い出し懐かしくなったので、とりあえず「少しでもゲームブックが広まって欲しい」という祈願をこめてkindle版を購入した。400円だった。
*1:すみません。