普通にプレイしているだけだと少しわかりにくい「ダークソウル」のストーリーについて考えてみた。
メインストーリーはWikiで考察されている通りだと思うので、主にサブイベント中心に考えている。
後発の作品や制作者インタビューなどは見ていない。
新しい情報があったら、随時改変追記する予定。
*2019年11月14日に「ダークソウル」の世界の基本的な考えかたについてまとめました。
- 物語が始まる前の歴史
- 「王の探索者フラムト」と「闇撫でのカアス」の目的
- 女神の騎士ロートレク
- カタリナのジークマイヤーとジークリンデ
- イザリスの魔女と混沌の娘たち
- 太陽の騎士ソラール
- 鱗のない竜シース
- ソルロンドのレア
物語が始まる前の歴史
「古い時代」
世界は分かたれず霧に覆われていて、死なない古竜と大樹と灰色の岩だけがある時代。(大樹のうつろ→灰の湖のような世界?)
「最初の火の時代」
「分かたれない世界」に「差異」がもたらされる。
熱と冷たさ。生と死。光と闇。
ここで「生死」「光と闇」の概念が生まれる。
火の光により、相対的にできた「闇」より、何人かの巨人が現れる。
「古竜と人の戦い」
最初の死者ニト、イザリスの魔女とその混沌の娘たち、太陽の王グウィンとその騎士たち。そして小人(人間)
「鱗のない竜シース」が眷属を裏切り、戦いは人の勝利に終わる。
グウィンは共に戦った、ニト、イザリスの魔女、四人の公王、シースに王のソウルを分け与える。
「火の時代」
カアスの言葉から、グウィンは「人を縛るために、自分の息子たちに人を率いらせた」
ゲーム中に出てくる国は、グウィンの息子たちが祖となった国ではないか。
(ソルロンドは、グウィンの伯父であるロイドが主神になっている。)
「王の探索者フラムト」と「闇撫でのカアス」の目的
フラムトは生死の区別がある、「火の時代」を続けるために(「火の時代を終わらせてはならぬ」)グウィンの後継者を探している。
フラムトの本当の目的は分からないが、敵対しているカアスからも「グウィンの友に堕した」という以上のセリフが出てこないことを見ても、グウィン(人)との友情からの行動なのかもしれない。
もしくは竜のできそこないの蛇であるがゆえに、「火のない時代」になって生死の区別がなくなる→古竜の復権を恐れているのかもしれない。
ただ何が目的であれ「闇の王エンド」で主人公に忠誠を誓っているのは、よく分からない。権力に弱いタイプなのかもしれない。
一方、「闇撫でのカアス」は、「火の時代の後に、闇の時代がくるのが世界の理で、それに逆らっていけない」ということを言っている。
「正しい時代を、王を探すもの」と言っているように、ダークソウルを見出した小人(人間)から闇の王が生まれることが世界の理であり、グウィンはそれに逆らっている。フラムトはグウィンとの個人的な友情から(?)、その世界の理に逆らっているのだ、と言っている。
カアスが「真実を伝える者」だの「我は隠さず真実を語ろう」などと言うから、フラムトとカアス、どちらかが嘘をついていると勘違いしやすいが、実はどちらも嘘はついていない。
どちらが正しいというわけでもない。これからの世界の姿が違くなるだけだ。
フラムトが言う「火を継ぐ」ということは、主人公に「最初の火の炉の薪になってくれ」と言っているので、それをはっきり言わないのは騙しているといえば騙しているのかもしれない。
(フラムトの言い分)
「グウィンの代わりに最初の火の炉の薪になってくれ」→「火の時代が続く」→「人間に生死がある世界」→「不死人が生まれない」→「火防女も篝火を守る必要がないので、人として死ねる」
(カアスの言い分)
「グウィンが火の時代を続けようとするのは、世界の理に反する」→「ダークソウルを見つけた小人の中から闇の王が生まれ、闇の時代になるのが理として正しい」
カアスが、ウーラシールの人々をそそのかして深淵を掘り起こしさせたのは何故か?
「世界の理」を自分の手で、促進させるのが使命だと考えたからか?
シースに対して「あの裏切者、白竜シース」と感情をあらわにしているところを見ても、「竜の眷属」としての意識が強く、竜の時代を終わらせた「巨人」に対して私怨もあるのかもしれない。
女神の騎士ロートレク
牢獄から解放したときにいう「これで自由だ。使命を果たすことができる」ロートレクの「使命」とは何か?
最初は「祭祀場の火防女」を殺すことだと思っていたが、「世話になったが、もう不要か」と言うセリフから考えるとどうも違うようだ。
主人公に「お互い不死の身で」と言っているように、ロートレクも不死人である。
「心折れた騎士」が「不死人の使命」と言ったり、フラムトが「使命者」という言葉を使っている通り、これは「不死人の使命」と考えてよさそうだ。
「祭祀場の火防女」を殺したのは、単純に火防女の魂が欲しかったらかではないか。アノール・ロンドではロートレクと主人公の世界線はズレているので、(侵入しなければロートレクの世界に行けない)ロートレクの世界では、暗月の女騎士も殺されているのかもしれない。
カタリナのジークマイヤーとジークリンデ
以下は全て二人との会話からの推測。
ジークマイヤーの妻は、余命いくばくもない身の上だった。
シークマイヤーは妻を助けるために、不死人の秘密を探るために、ロードランにやってくる。
しかし妻は死んでしまい、ジークリンデは父親に母親の最期の言葉を伝えるために後を追う。
ジークマイヤーは「イザリスの混沌」と戦うまでは生者だったが(兜の下の顔は、生者のように見える)、そのあと毒沼で力尽きる。いつもの態で「居眠り」と言っているが、実は限界だったのかもしれない。
不死人になったために、故郷に戻ることはできない。不死の秘密を知るために古竜の探索に向かったが、そこで亡者と化してしまい、ジークリンデに討ち取られる。
イザリスの魔女と混沌の娘たち
イザリスの魔女の娘たちは、クラーナ、グラナ、クラーグ、混沌の娘、百足のデーモン(
追記:「百足のデーモン」は、イザリスの魔女の娘たちが弟に贈った「橙の指輪」が溶岩に落ちて変化した姿。弟は「爛れ続けるもの」)
イザリスの魔女と娘たちに起こったことは、クラーナと話すと大筋のことは分かる。
クラーナは「母と妹たち」という言葉を使うので、長女だと思われる。上に姉がいたら、「母と姉妹たち」という言い方になると思うので。
イザリスの魔女は「最初の火の炉」が消えかかったとき、自分が炎を生み出そうとし、失敗してイザリスを全て炎で包んでしまった。
混沌の炎に呑まれてグラナは人間性を失って亡者となり、クラーグと混沌の娘は蜘蛛と合体したデーモンになり、末子は百足のデーモン爛れ続けるものになった。クラーナだけが逃げ延びた。
クラーグは妹である混沌の娘に人間性を与え続けたため、自分自身は心までデーモンになりはててしまった。
混沌の娘は不死人となった姉のため、病み村の人々のために火防女となった。
太陽の騎士ソラール
「その愚かさにより、すべての記憶と共に神に追われ、今やその名前すら伝わっていない」グウィンの長子である、という考えが一番妥当な気もする。「太陽は素晴らしい。父のようだ」というセリフもあるし。(追記:「ダークソウルⅢ」に「グウィンの長子」が出ている。別人)
ただそうすると、なぜ巨人ではなく小人(人間)なのか?という疑問がある。「神の眷属(巨人)を追われた」ので、小人(人間)になったのかもしれない。
鱗のない竜シース
鱗がないために他の竜とは違い、限られた命しか持たないシース。
不死の研究のためにあれだけの書庫を作ったのか。
シース戦を考えると「コアを別のところに移せば、限りなく不死に近づけるのではないか」というのが、あの段階のシースの結論だったようだ。まだ完全な不死にはなれなかったということなのか。(原始結晶は古竜から盗んだとのこと。悪い奴だ…)
牢獄に閉じ込められていたスキュラはさらってきた聖女の成れの果てという設定だが、不死人を自分と同じような鱗のない姿にしたらどうか、という実験をしていたのかもしれない。
ソルロンドのレア
巨人墓場から助けたあと、不死街の教会に移動するレア。そこで販売している奇跡をすべて購入すると、シースの牢獄に移動して亡者になって襲ってくる。
あれは二階にいた六つ目の伝道者にさらわれたのかな? その前に主人公が倒していることが多いから、時系列はおかしくなるのだけれど、位置がピッタリなので、そう想像すると楽しい。
ペトルスがレアを置き去りにした理由はよくわからなかった。殺して人間性を奪うつもりだったのか?
ダークソウル ウィズ アルトリウス オブ ジ アビスエディション ザ・コンプリートガイド
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物語設定が載っていないかな、と思って購入した本。
完全な攻略本で当時はがっかりしたんだけれど、プレイ中すごくお世話になった。武器性能やトロコンについてまで網羅していてありがたい。
個人的には、プレイしながらだと紙の攻略本のほうが見やすいかも。敵や装備品のイラストを見るのも楽しい。
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追記:2018年8月31日に発売した「DARK SOULS TRILOGYーArchive of the Fireー」の紹介記事。
Ⅰ・Ⅱ・Ⅲの情報をまとめたうえでの考察が載っている。考察亡者は必見だ。