うさるの厨二病な読書日記

厨二の着ぐるみが、本や漫画、ゲーム、ドラマなどについて好き勝手に語るブログ。

【アガサ・クリスティーならこれがおすすめ!】数ある作品の中から、シチュエーションごとのおすすめをピックアップ

ミステリーの女王として名高いアガサ・クリスティーの作品群の中から、テーマやシチュエーションごとにおススメの作品を取り上げます。 *犯人とトリックはネタバレしていませんが、作品を紹介するに際して、多少中身に触れています。ご注意ください。 初め…

「30年以上、小説家であり続けるための超個人的な方法論」 村上春樹「職業としての小説家」感想

この本に書かれていることの中で、自分が一番共感したのはこの言葉だ。 僕は生きて成長していく過程の中で、試行錯誤を重ねつつ、僕自身のやり方をなんとか見つけていきました。トロロープさんはトロロープさんのやり方を見つけ、カフカさんはカフカさんの…

「ヒロインが、主人公ではない別の男と結婚する物語」という増田からの派生妄想。

anond.hatelabo.jp この記事には、「この創作物は、上記の定義に該当すると考えられる」「こういう内容だった」というネタバレが含まれます。 一切のネタバレを回避したい方は、この時点でのブラウザバックをおススメします。 「ヒロインが、主人公ではない…

「貧乏で幸せな人間はいても、貧困で幸せな人間はいない」 鈴木大介「最貧困女子」感想

鈴木大介「最貧困女子」は、「貧乏とは違う貧困状態」の女子の中でさらに極限の貧困状態に置かれている「最貧困」の女性たちの様子を記述したものだ。 「貧乏と貧困は何が違うのか?」 この辺りについては、だいぶ知識が広まりつつあるが、まだまだ根強い「…

【5分でわかる】ドストエフスキー「悪霊」

ドストエフスキーの長編の中でも「カラマーゾフの兄弟」と「罪と罰」は、プロットからさほど脱線せずに書かれているため、まだしも読みやすい。 「悪霊」はあらすじがとっちらかっているうえに、登場人物全員が内省的な長広舌をする、しかも実際的なことはは…

漫画版「うみねこのなく頃に」Episode8が素晴らしかったので、いいところも悪いところもまとめて語りたい。

漫画版Episose8では、猫箱の底まで描かれている。 漫画版「うみねこのなく頃に散」Episode8を読了した。 うみねこのなく頃に散 Episode8:Twilight of the golden witch 9巻 (デジタル版ガンガンコミックスJOKER) 作者:竜騎士07,夏海ケイ 出版社/メーカー: …

【アニメ映画】岡田麿里初監督作品「さよならの朝に約束の花をかざろう」感想

2018年2月24日(土)に公開された、岡田麿里初監督作品「さよならの朝に約束の花をかざろう」を映画館で見てきた。 映画『さよならの朝に約束の花をかざろう』公式サイト 「イオルフという不老長寿の伝説の種族がいる。彼らの不老長寿の血を狙って、大国メ…

閉ざされた陰鬱な町で起こる閉鎖空間系ミステリー「BLACK SPOT(不感地帯)」3話までの感想。

Amazonプライムビデオで「BLACK SPOT(不感地帯)」を見ている。 フランスのミステリードラマで、ルクセンブルクとの国境近くにあるヴィルフランシュという架空の小さな街で起こる事件や不可解な出来事を描いている。 ヴィルフランシュは暗く深い森に包まれ…

氷室冴子「クララ白書Ⅰ・Ⅱ」「アグネス白書Ⅰ・Ⅱ」を読んで、長く読まれる作家の特徴を思う。

achan-kiiroitori.hatenablog.com 購読している黄色い鳥さんの「ことりのついばみ」の記事を読んで、ふと「あれ? この話何かを思い出すな」と思った。 そうだ! 氷室冴子の「クララ白書」だ! クララ白書〈2〉 (コバルト文庫) posted with ヨメレバ 氷室 …

【漫画感想】有田イマリの「はっぴぃヱンド。」を読んで、ループものの新たな可能性を感じた。

*(追記)全5卷を読んだうえでの結末のまとめと感想はコチラ www.saiusaruzzz.com 現在、二巻まで発売中! 有田イマリの「はっぴぃヱンド。」を既刊2巻まで読んだ。 はっぴぃヱンド。(1) (ガンガンコミックス) posted with ヨメレバ 有田イマリ スクウェ…

【漫画感想】「モンキーピーク」5卷。犯人の一味に人間も登場! その正体は?? 

この記事は原作志名坂高次、作画粂田晃宏「モンキーピーク」5卷のネタバレ感想です。 未読のかたはご注意ください。 モンキーピーク(5) (ニチブンコミックス) posted with ヨメレバ 志名坂 高次 日本文芸社 2018-02-09 Amazon Kindle 2018年4月発売の6巻…

【最終的な考察】もう一度「少女革命ウテナ」を全力で謎解きする。

前回の考察をした後、もう一度一話から見直した。 色々と考えて、最終的に自分の中でしっくりと落ち着く考察にたどりついたので、整理して書いていきたい。 「物語外の人間」である自分の視点は捨てる。 「少女革命ウテナ」という物語の法則 ウテナとアンシ…

広瀬香美「ロマンスの神様」は、女性に対する呪いの歌なのか?

「呪い」とは何なのか togetter.com 絵本作家ののぶみが作詞した歌が、「母親に呪いをかけるものではないか」と物議を醸している。 呪いとは「特定の対象に対して〇〇しないとこうなる、こう思われる、と言うことで、相手が自分の望みどおりに行動したり、…