うさるの厨二病な読書日記

厨二の着ぐるみが、本や漫画、ゲーム、ドラマなどについて好き勝手に語るブログ。

2022-01-01から1年間の記事一覧

「哲学の名著の50冊が1冊でざっと学べる本」は、哲学・思想の流れを知るのにとても便利だった。

哲学の名著50冊が1冊でざっと学べる 作者:岡本 裕一朗 KADOKAWA Amazon 思想や哲学は、それ以前の世代の考えや議論を前提として、それに対する主張や批判を行っていることが多いので、全体の流れを理解しないと個々の思想も理解することは難しいと感じる。 …

「陰謀論」と「世界観なきエリート」の相性の良さ&どう見分けていくか。

www.saiusaruzzz.com www.saiusaruzzz.com 「陰謀論」について考えたことの続き。 「陰謀論」について考えているうちに、「世界観なきエリート」と陰謀論は相性がいい(?)なとふと思いついた。 「世界観なきエリート・辻政信」のような人間と、その人が招…

「陰謀論」について考えたこと続き。「知りたい情報をすぐに調べられる」という言葉の矛盾。

www.saiusaruzzz.com 前回の記事に関連しての補足。 「ネットは、知りたい情報をすぐに調べられて便利」だ。 日常でも何気なく使う表現だが、「陰謀論」について考えるときは、少し警戒したほうがいいかものかもしれない。 「『知りたい』情報」という言葉を…

「陰謀論」とは、その人の内部でのみ働く固有のストーリーにハマってしまっている状態だと思うので、ハマらないために気をつけたいこと。

・2022年3月16日(水)読売新聞の朝刊の「虚実のはざま」(東京工業大学准教授・西田亮介氏)の記事と下記の記事を読んで、「陰謀論」について考えた。 smart-flash.jp 「陰謀論とは何なのか」「なぜ、それに囚われる人がいるのか」ということに、以前から…

ザ・ノンフィクション「マタギ修行の若者たち」感想 「生きる実感」は今の時代は贅沢品なのかもしれない。

2022年3月13日(日)に放送された「ザ・ノンフィクション 都会を離れ山で生きる。マタギ修行の若者たち」を見た感想。 秋田の阿仁でマタギとして生きてきた74歳の鈴木英雄さんのところへ弟子入りした、二十代の若者たちの話だ。 阿仁という不便な土地でマタ…

【アニメ感想】「平家物語」平維盛の「自分が出来ないとわかっていることをやらなければならない状況の絶望感」がキツい。

NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の第9回は、水鳥が羽ばたいた音に驚いて平家軍が戦わずして逃げ出した「富士川の戦い」のエピソードだった。 どう描くのかなと思いきや、まさかあんな感じとは。 「んなわけあるかっ」と笑いながら突っ込んでしまった。 今回…

「関連コンテンツ広告」改め「multiplex 広告」の見栄えがひどかったので、速攻で消去した。

先日、ふと自分のブログ記事の「関連コンテンツ広告」を見て、目が点になった。 「関連コンテンツ広告」というのは記事下に、記事との関連がある記事を紹介してくれて、その中に少しだけ広告を混ぜるユニットのことだ。 ブログの他記事に誘導してくれるし、1…

【映画感想】映画「ドライブ・マイ・カー」は原作の謎解きだったが、解釈違いが辛かった。

*タイトル通り、基本的に否定的な内容です。 *ネタバレあり感想です。未視聴のかたはご注意下さい。 ドライブ・マイ・カー インターナショナル版 西島秀俊 Amazon *記事内の青字は、映画・原作からの引用。 映画「ドライブ・マイ・カー」は原作の謎解きを…

【小説感想】「作家は、社会から不当な扱いを受けることを覚悟しなければならない」迫害されたノーベル文学賞作家が描く収容所生活「イワン・デニーソヴィチの一日」

ソ連時代にノーベル文学賞を受賞したソルジェニーツィンの「イワン・デニーソヴィチの一日」を読み終わった。 イワン・デニーソヴィチの一日 (新潮文庫) 作者:ソルジェニーツィン 新潮社 Amazon 「文化革命時代の中国でこっそり読まれていた」と知って読み出…

NHKクローズアップ現代+「あさま山荘事件の深層・実行犯が獄中から独白」を見て、連合赤軍事件について再び考える。

2022年2月24日(木)に放送されたNHKクローズアップ現代+「あさま山荘事件の深層・実行犯が獄中から独白」を見た。 「あさま山荘」に立てこもったのは、坂口弘、坂東國男、吉野雅邦、当時未成年だった加藤兄弟の五人。 このうち坂口弘は死刑囚、坂東國男は…

「Bloodborne(ブラッドボーン)」ボスキャラについて・初見プレイ時の感想

「ブラッドボーン」の初見プレイ時のボス戦についての感想メモ。 ストーリー考察はコチラ↓ www.saiusaruzzz.com www.saiusaruzzz.com ★聖職者の獣 最初は気付かず、ガスコイン戦の後に戦った。 ステージの造りといい、「ダークソウル」の牛頭のデーモンに似…

ググり力を駆使して、どうしても思い出せないキャラを突きとめた。

長年、何の作品の何というキャラかどうしても思い出せないキャラがいた。 作品名はおろか、その作品そのものが本当に読んだのかというレベルで、何ひとつ思い出せない。 タイトルも主人公の名前も特徴も、どんなジャンルかも、何の雑誌に載っていたかも、他…

「信じ込んだ神の手(旧石器捏造事件)」の記事を読んで考えたこと。

あったなあ、こんなこと。 2022年2月13日の読売新聞朝刊「あれからVol20 信じ込んだ神の手」を読んでそう思った。 2000年11月に起こった「旧石器捏造事件」。 当時さほど興味があったわけでもなく、「功名心にかられた民間の研究者が旧石器時代の遺物を捏造…

【書評】「中国共産党、その百年」 中国の考え方、成り立ち、仕組みが「党」の視点からよくわかる本。

www.saiusaruzzz.com 「文化大革命 人民の歴史 1926‐1976」は膨大な資料から事実を浮かび上がらせている。 その浮かび上がった「文化大革命」という歴史的な事象を見て解釈する視点は、中国とは違う国のものであり、外側の目で見た中国の歴史だ。 外側の目か…

【「AKB49~恋愛禁止条例~」キャラ語り】吉永寛子、岡部愛、有栖莉空。三人のまったく違う魅力を持つヒロインについて語りたい。

全29巻読み終わった感想。 www.saiusaruzzz.com 上の感想で語った通り「AKB49~恋愛禁止条例~」は、ヒロイン陣がとても魅力的だ。 特に主人公・浦山実に深く関わる吉永寛子、岡部愛、有栖莉空の三人は、それぞれまったく別の魅力があって甲乙つけがたい。 …

【漫画感想】「AKB49~恋愛禁止条例~」関係性によって性差を超える反ハーレムもの。ぜひ先入観なしで読んで欲しい。

マガジン連載当初から好きだった「AKB49~恋愛禁止条例~」全29巻を読んだ。 AKB49~恋愛禁止条例~(1) (週刊少年マガジンコミックス) 作者:元麻布ファクトリー,宮島礼吏,高橋ヒサシ 講談社 Amazon 「好きな女の子を見守るために、女装してAKBのオー…

「文化大革命 人民の歴史 1926‐1976」は、これ一冊で、この時代の権力闘争から庶民の生活や心情までひと通り把握できる。

「文化大革命 人民の歴史 1926-1976」を読み終わった。 文化大革命 上巻 作者:フランク・ディケーター 人文書院 Amazon 文化大革命 下巻: 人民の歴史 1962-1976 作者:フランク・ディケーター 人文書院 Amazon この本の特徴は、参考文献の膨大さだ。 引用箇…

【日記】コロナかもしれないと思い、PCR検査を受けに行った。

そう言えば、最近、鼻水がよく出るな? と思っていたら、昨夜、唐突に喉が凄く痛くなった。 イメージで言うと、腫れが強くて喉の中に突然コブが出来たような感じだ。 その夜、熱くて喉が渇いて眠れない。飲むと喉が痛い。 絶対に熱がある、と感じる。 若干、…

世界に対する呪詛と怨嗟に満ちたルサンチマン文学&キャラについての雑談。

「世界に復讐してやる」というルサンチマン文学が好きである。 具体的な被害を伴わない、漠然とした呪詛や憎悪、怨嗟は、現実で言動に表すのは咎められるべきだと思うが、創作では長く書き続けてこられたテーマだ。歴史に残る傑作もいくつもある。 そんなル…

【アニメ感想】「平家物語」第一話・第二話。美しい作画とアレンジされたストーリーが面白く期待大。他の関連作品も合わせて観たくなる。

「平家物語」第一話第二話を視た。 すごく面白い。久々に先が楽しみなアニメに出会えた。 平家にあらざれば人にあらず Amazon 原作は有名な歴史ものなので、あとはどうアレンジするかだが、このアレンジの仕方が良かった。 「未来が視えるびわという少女の視…

【Bloodborne(ブラッドボーン)考察】テキストから「血一元論」の世界観とストーリーを構築してみる。

前回。 www.saiusaruzzz.com (考察の条件) ①現在、「悪夢の主ミクローシュ」を撃破したところまでプレイした。 ②他の人の考察や制作者のインタビューなどはまったく読んでいない(ので、あくまで自分の個人的な考えや推測です) ③参考にしたのは、プレイし…

【小説感想】村上春樹「ドライブ・マイ・カー」を読み直して気付いた文章の凄さ。

ゴールデン・グローブ賞を受賞した記念に、「女のいない男たち」に収録されている「ドライブ・マイ・カー」をもう一度読み直した。 女のいない男たち (文春文庫) 作者:村上春樹 文藝春秋 Amazon 監督の濱口竜介は、原作に強く惹きつけられて映像化したくなっ…

2022年1月9日(日)読売新聞朝刊に掲載された、エマニュエル・トッドの「米中対立の今後の展望」が面白かった。

2022年1月9日(日)読売新聞朝刊に掲載された、仏の歴史人口学者エマニュエル・トッドが今後の米中対立について語った話が面白かったので、その感想。(引用箇所は、全て記事から引用) 十四億という過大人口を抱える中国の来るべき人口危機は日本よりも遥…

【Bloodborne(ブラッドボーン)考察】世界観の基本的な考え方&大まかなストーリー

今さら『Bloodborne』(ブラッドボーン)に無茶苦茶ハマっている。 「難しそうだな」「世界観が合わなそう」と喰わず嫌いしないで、もっと早くプレイすれば良かった。 【PS4】Bloodborne PlayStation Hits ソニー・インタラクティブエンタテインメント Amazo…

【2022年箱根駅伝・観戦記(復路のみ)】「青山学院大学が総合新記録、復路新記録、区間賞を連発する圧巻の強さで優勝!」

あけましておめでとうございます。 今年もよろしくお願いします。 今年も二日、三日は箱根駅伝を観れるかと思いきや、二日は墓参りと親戚訪問になってしまった。 しかも何故か朝の八時半に家から出発することになったので、一区の途中までしか見られなかった…