うさるの厨二病な読書日記

厨二の着ぐるみが、本や漫画、ゲーム、ドラマなどについて好き勝手に語るブログ。

2021-01-01から1年間の記事一覧

【漫画感想】「葬送のフリーレン」4巻まで 色々すみません、と言いたくなった。

*ネタバレあります。 「葬送のフリーレン」を4巻まで読んだ。 葬送のフリーレン(4) (少年サンデーコミックス) 作者:山田鐘人,アベツカサ 発売日: 2021/03/17 メディア: Kindle版 ※「漫画大賞2021」受賞めでたい。 3巻、4巻と相変わらず演出が淡々とし…

【小説感想】一人で船に閉じ込められ、浄土を目指す捨身行で何を思うのか。井上靖「補陀落渡海記」

【小説感想】二転三転急転する展開のすさまじい吸引力が楽しいけれど、オチが気になった。「出版禁止 死刑囚の歌」 先日読んだ「出版禁止 死刑囚の歌」に出てきた「補陀落渡海」が気になって、調べたらこの本が出てきた。 そういえば、井上靖の作品は読んだ…

僕とメアリーとアイスクリーム課題

ジョンとメアリーは公園にいる。 公園にはアイス屋さんの車も来ていた。 メアリーはアイスを買いたかったが、お金を持ってきていなかった。 アイス屋さんは午後もこの公園にいるというので、メアリーはお金を取りに戻った。 しばらくしてアイス屋さんは「教…

【ゲーム感想】今さらだけど、switch版「シャドーコリドー 影の回廊」にめっちゃハマっている。

switch版「シャドーコリドー 影の回廊」に、めっちゃハマっている。 store-jp.nintendo.com *声優の花江夏樹がYouTubeで実況動画を公開しているので、未プレイでどういうゲームか知りたいかたはそちらを見てもらうといいかもしれない。検索したらたぶんすぐ…

【小説感想】二転三転急転する展開のすさまじい吸引力が楽しいけれど、オチが気になった。「出版禁止 死刑囚の歌」

長江俊和の「出版禁止 死刑囚の歌」を読んだ。 「放送禁止」という深夜のテレビ番組があって、そこから派生した作品らしい。紹介を読んだら「放送禁止」も面白そうだった。元々モキュメンタリーは好き。 出版禁止 死刑囚の歌(新潮文庫) 作者:長江俊和 発売…

キリスト教最大の異端「グノーシス主義」とは何なのか。「グノーシスの神話」

「グノーシア」の元ネタになった「グノーシス主義」を知りたくて、「グノーシスの神話」を読んでみた。 グノーシスの神話 (講談社学術文庫) 作者:大貫 隆 発売日: 2014/05/10 メディア: 文庫 *先にこちらを読んだ方がいいかもしれない。 www.saiusaruzzz.co…

「鬼滅の刃 公式ファンブック 鬼殺隊見聞録・弐」の「柱相関言行録」についての適当な雑談。

*内容のネタバレがあるので注意。 鬼滅の刃公式ファンブック 鬼殺隊見聞録・弐 (ジャンプコミックスDIGITAL) 作者:吾峠呼世晴 発売日: 2021/02/04 メディア: Kindle版 ファンブックの中の「柱がお互い同士をどう思っているか?」を書いた「柱相関言行録」が…

NHK大河ドラマ「青天を衝け」第三回までの感想。ドラマとしてすごく面白い。

「麒麟がくる」を完走した勢いで、次の大河ドラマ「青天を衝け」を見ている。 www.nhk.or.jp 第三回まで見た感想としては、大河ドラマとか歴史などは関係なく「先が気になって目が離せない面白いドラマ」だ。 渋沢栄一については「日本で銀行を初めて作った…

アラスカの北極圏周辺での生活を描く「氷点下で生きるということ」が面白い。

アラスカ・北極圏の周辺の極寒の地で生きる人たちの生活を追うドキュメンタリー「氷点下で生きるということ」を見ている。 第1話 白い道の終わり メディア: Prime Video 少し面白い作りをしていて、アラスカの別々の地でまったく違う生活を送る四組の人々の…

「『遊郭って何?』と子供に聞かれたらどう答えるか?」と聞かれたら、「その子(相手)による」と答える。

「『遊郭って何?』と子供に聞かれたらどう答えるか?」は、自分の中では「子供(相手)による」としか出てこない。 年齢によっても違うだろうし、その子がどういう子でどれくらい知識があるかによっても違う。 自分はこの話題の要点は、「遊郭とは何かを、…

「こんな俺にも素敵な彼女ができた」となぜ男が語りづらいかは、「グリフィスがなぜゴッドハンドになったか」を考えればわかるのでは説。

この話は前に考えて自分の中ではまとまってしまっているのだけれど、整理しがてらもう一度考えたい。 *個人がどうというより「社会的規範としての男らしさ」が深く関わる話だと思うので、以後この記事では「男」「女」という語を、「社会的規範として機能し…

「スマホ脳」 スティーブ・ジョブズはわが子になぜiPadを触らせなかったのか?の感想

各国で話題になっている(らしい)スウェーデンの精神科医・ハンセンの「スマホ脳」。 スマホ脳(新潮新書) 作者:アンデシュ・ハンセン 発売日: 2020/11/18 メディア: Kindle版 以前読んだ「デジタル・ミニマリスト」と内容が似通っており、スマホの機能は…

【ドラマ感想】NHK大河ドラマ「麒麟がくる」とは何だったのか。

昨日、NHK大河ドラマ「麒麟がくる」の最終回を見た。久しぶりに大河ドラマを完走した。 最初に感想を言うと「イマイチだった」 自分が「このドラマはここがいいな」と思う部分と「そこはどうだろう?」と思う部分の力点の置かれ方が、特に後半は真逆だったと…

「あなたを殺そう(傷つけよう)とする私(俺)を受け入れて」×「救済(拒否)者」の組み合わせについて考えてみた。

ダルのどに似てるシチュのカプ他にあるー? 元ネタの「プリキュア」についてはわからないけれど、この増田について考えてみた。 増田が上げている条件が ①敵対カプ ②正義女対悪役男 ③疑似親子(兄妹・姉弟・魂を分け合った相手など) ④男が女に執着しつつ殺…

ライブドア事件の経緯をわかりやすく追った「ネット興亡記 敗れざる者たち」第7章・8章が面白かった。

日本経済新聞の連載をまとめた「ネット興亡記 敗れざる者たち」を読んでいる。 ネット興亡記 敗れざる者たち (日本経済新聞出版) 作者:杉本貴司 発売日: 2020/08/26 メディア: Kindle版 第一章 サイバーエージェントの買収騒動 第二章 ネット回線が民間で使…

冴木忍「星の大地」のどこが好きだったのか語りたい。

先日、久しぶりに冴木忍「星の大地」のことを思い出して、急に語りたくなったので語りたい。 今でも「一番思い出深いライトノベルは何か」と聞かれると真っ先に思いつく。他の小説は処分したあとでも、これだけは長く持っていた。結局、処分したけれど。 い…

【漫画感想】「健康で文化的な最低限度の生活」 こういう人たちに社会は支えられている、と実感する。

生活保護受給者の支援や見守りを行う新人ケースワーカーとして配属された、主人公・義経えみるの奮闘を描く「健康で文化的な最低限度の生活」を既刊9巻まで読んだ。 健康で文化的な最低限度の生活(1) (ビッグコミックス) 作者:柏木ハルコ 発売日: 2014/1…

【ゲーム感想】「返校」は、台湾の歴史や文化に興味が持てる良質なホラーゲームだった。

Steamで世界第三位の売上になり、大きな話題となった台湾製ホラーゲーム「返校」をクリアした。 プレイ時間は4時間程度と短めだ。 自分が好きなタイプの怖さ「自分をとりまく世界が不穏でよくわからない」だったので、プレイしていて楽しかった。 「ジャケ…

史上類を見ない大量殺人「津山三十人殺し」の動機は何だったのか。松本清張「闇に駆ける猟銃」

昭和13年、岡山県の現加茂町で起こった「津山三十人殺し」。 たった一人の人間がひと晩で同じ集落の人間33人を殺害した事件で、様々な創作でモチーフとして使われている有名な事件だ。 松本清張が関係者の実際の証言や供述を基にして、事件の構図を探ってい…

【小説感想】アイデンティティの確立が出来ないアルバニアの苦難を描く イスマイル・カダレ「誰がドルンチナを連れ戻したか」

「ヨーロッパで最も重要な作家の一人」「ノーベル賞を十回受賞してもおかしくない作家」と海外では高い評価を受けている、アルバニアの作家イスマイル・カダレの「誰がドルンチナを連れ戻したか」を読んだ。 あらすじ 三年前に遥か遠くの国に嫁ぎ、それ以来…

【漫画感想】もう少し各話につながりがあると良かった。小池ノクト「マガマガヤマ」

マガマガヤマ (1) (バーズコミックス) 作者:小池ノクト 発売日: 2019/06/24 メディア: Kindle版 Amazonでジャケ買いした。 山に纏わる人間には及びつかない領域や、そこに足を踏み入れてしまった人間の末路を集めた小話集。 ひとつひとつの話はそこまで怖く…

【鬼滅の刃キャラ語り】二人が結ばれることを阻む「おばみつ世界」とは何なのか。

考えれば考えるほど面白い、沼のように深いこの二人の関係について、どう考えていてどこに面白さを感じているかを、今まで考えたことも含めてまとめてみた。 ※すべて個人的な解釈です。 ※本編23巻と公式ファンブック1の情報のみを参考にしています。 ※ネタバ…

「メリバ」ことメリーバッドエンドについて、色々と語りたい。

*この記事には、「この作品はメリバと思われる」というネタバレが含まれています。 「メリーバッドエンド」略して「メリバ」の話題が先日上がっていた。 自分は割とメリバ好きなのだが、その起源を考えると子供のころにたどり着く。 そのころ自分が読んでい…

旅に行けないから旅を読もう。「グレートジャーニー」

こんな状況だからかもしれないが、久しぶりに「グレートジャーニー」全5巻が読みたくなり、のんびりと読んだ。 グレートジャーニー 人類5万キロの旅 1 嵐の大地パタゴニアからチチカカ湖へ (角川文庫) 作者:関野 吉晴 発売日: 2010/01/23 メディア: 文庫 …

2021年のお正月の雑感&備忘録&愚痴。

あけましておめでとうございます。 明日から仕事なので、2021年のお正月はこんな感じで過ごしたということを備忘録的に残しておきたい。 ☆正月の愚痴。嫌いな人は飛ばしてください。 例年、相方は仕事でいないことが多いのだけれど、今年はずっと家にいた。 …